2016年5月

渋谷で本物のハチ公に会っていた先生 [2016年05月27日(金)]

 渋谷のハチ公の銅像は有名ですが、東京大学農学部にも、その前身である東京帝国大学農科大学の教授であった飼い主の上野英三郎博士をハチが出迎える様子を伝える銅像が、2015年に設置されました。
 
東大ハチ公物語
 
 ハチ公の誕生日は1923年とのこと。1920年の昭和女子大学の前身、日本女子高等学院創設の3年後のことです。
 今から3年ほど前、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館で「ハチ公展」が行われた折に、渋谷駅の改札近くで、展示会当時80歳の女性が、1歳の時にハチと一緒に父親の腕に抱かれている姿を、外国人宣教師が撮影した写真が初めて公開されました。
 
特別展「ハチ公」展
 
 昭和ボストンで長い間、学生支援関連のお仕事をされていた故バーカス信子先生は、東京に住まわれていた頃、通学途中の渋谷駅で、何度もハチ公を実際に見かけられたそうです。日本でもハチ公の話は映画化されたりテレビドラマ化されたりしていますが、アメリカでも2007 年にリチャード・ギアの主演で日本映画のリメイク版「HACHI 約束の犬」が制作されました。ボストンのジャパン・ソサエティ主催のディナーの特別ゲストだったリチャード・ギアに、ソサエティのメンバーでもあったバーカス先生が本物のハチ公のお話をされたことをとても嬉しそうにお話して下さったことを思い出します。
 1904年に結成されたボストンのジャパン・ソサエティは、アメリカで最も早く設立された日本協会で、現在、昭和ボストンにその事務所を置いています。留学・研修中の昭和の学生の皆さんと一緒にジャパン・フェスティバルの企画など、日本とアメリカの相互理解を促進し、文化的、経済的なつながりを深め、活発な交流を目的とした活動しています。

(Japan Festivalで着付けを教える昭和ボストン留学中の学生)
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昭和ボストンのブログ

図書館に行きませんか [2016年05月20日(金)]

 このアクアリウムはどこにあるがご存知ですか。カフェテリア、ソフィア?それともグローバル・ラウンジ?

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 80年館3階の図書館です。ふつうは図書館には水槽のような物は置かないのだそうです。本学の図書館は、単に収蔵された図書などが閲覧できるだけでなく、さまざまな学びの場所として活用できる新しいスタイルの図書館として工夫されています。このアクアリウムもその一つ。館内で、本を読んだり、ディスカッションしたり、レポートをまとめたりする合間に、疲れた目を休めてほしいという館員のみなさんの心遣いでここに置かれています。エサは1日1回。希望があれば、エサやりもできるそうです。シーズンごとに熱帯魚の種類が変わり、良く図書館に来る人は、「熱帯魚に交じってエビがいる!」などと楽しんでいるとか。また、このコーナーでは200種以上もの雑誌も自由に見ることができます。是非一度、足を運んでみましょう。

 私が在学していた昭和40年代の図書館のことを時々思い出すことがあります。一歩足を踏み入れると、外に比べて少し薄暗く、シーンとしている。木製の本箱が並び、本を開いた時の香りが漂ってくる。書架の間をゆっくり歩きながら、気になる本があるとページを開いて、読み始める。意外と面白くて、床に座りこんでもう少し読んでみる。“へー”と思うことが見つかると余計に嬉しくなって、結局、最後までザーと目を通して、ついには借りることにする。取り出した本の隣にあった本にも目を通したくなる。こうして、ふと気づくと、1、2時間はすぐ過ぎてしまったものです。

(旧図書館入口)
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 昭和女子大学の図書館には、いろいろな歴史がありますが、現在の図書館は2002年の4月にオープンしました。80年館の3階の入口で学生証をICにかざして入ると、左手にはアクティブ・ラーニングに活用できるフリーラーニング・スクエア、右手に情報検索エリアが広がっています。東から西に約70メートルあるスペースには開架式書架が並び、閲覧席も3・4階を合わせると520席以上あります。3階西側と4階は静かに本を読むフロアー。私の大学時代の図書館の雰囲気は今でも地下1,2階の書庫に行けば味わえますよ。昨年は延べ23万人もの人に利用された本学の図書館。みなさんも是非、図書館に自分の好きな席を作っておきませんか。

ビッグ・ベンとカリヨン [2016年05月13日(金)]

 イギリス、ロンドンにあるウエストミンスター宮殿(英国国会議事堂)にある、1世紀半以上の歴史を持つ有名な時計台(エリザベス塔)と大時計ビッグ・ベンは有名です。高校の英語の教科書の題材にもなっていますし、旅行で行かれた方もあるでしょう。そのビッグ・ベンを74億円もの費用と、2017年からの3年間という時間をかけて大修復を行うというニュースを読みました。
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 昨年の調査で、1時間に6秒の時間のずれが生じていて、塔全体の老朽化も激しいことがわかっていました。工事が始まるとビッグ・ベンの鐘の音も数か月間聞くことが出来なくなるということです。このメロディは日本の多くの学校で授業の始まりに「キンコンカンコーン」と鳴るチャイムのルーツだそうです。

 本学で時を告げるのは、大学1号館の9階にある大小21の鐘、カリヨン(連鐘)です。カリヨンはオルゴールの起源といわれています。毎日4回、季節に合わせて学園の歌や日本・世界の歌が奏でられます。オランダ製のカリヨン中央の100年以上の歴史があるチャーチベルには、学園目標「BE A LIGHT TO THE WORLD(世の光となれ)」が鋳込まれていて、カリヨンの演奏の最後に3回、その音を響かせます。でも、毎回、誰かが9階でチャーチベルやカリヨンをたたいているのではないので、ご安心を。ビアノで演奏したメロディが自動的に再生されるように、金属のピンが打ち込まれたバレルと呼ばれる大きな筒(オルゴールの回転軸と似た形)が回転すると鐘を叩くハンマーが動く仕組みになっているそうです。
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 ところで、授業の始まりを告げるのは放送で流れるパイプオルガンの演奏による「学生歌」。演奏は30秒程度で終わりますから、まだ教室に到着していない人は大急ぎで教室に向かいましょう。特別な事情が無い限り、授業は時間通りに始め、時間通りに終わる約束になっています。様々なイベントや活動が休み時間や昼休みにも計画されていますから、カリヨンや授業の始まりの学生歌を上手に利用して、みんなの時間を有効に使いましょう。

アマースト大学 [2016年05月06日(金)]

 3月の終わり、昭和女子大学海外キャンパス「昭和ボストン」のあるマサチューセッツ州ボストンから車で2時間程の所にあるAmherst College(アマースト大学)を訪ねました。今回は、昭和ボストンには寄らず、コネチカット州のブラッドレイ国際空港からレンタカーでアマーストまで1時間ほどドライブしました。アマースト大学は、全寮制で少人数教育に徹した全米最高峰のリベラルアーツ・カレッジと評され、最も入学が困難な大学の一つです。「少年よ大志を抱け」で有名な札幌農学校のウイリアム・クラーク氏もこの大学で教鞭をとり、後に、同志社大学を創立した新島襄も同大学で彼から科学の授業を受けたのだそうです。

 キリスト教では、イエス・キリストを表すのに the Light of the World(世の光)という表現を使いますが、アマースト大学の教育理念が“Let Them Give Light to the World”(世に光をもたらす学生を育てよう)であることを初めて知りました。昭和女子大学の学園目標「Be a Light to the World(世の光となろう)」とよく似た理念ですね。

 それにしても、ことばは難しい。そして翻訳はもっと難しい。当時の英米文学科の教員が議論を重ね、「世の光となろう」をBe a Light to the World.としましたが、決定するまでtoかofか、はたまたforかといろいろ議論したことを思い出しました。
  
  
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 アマースト大学のキャンパスから1.5kmほど離れた所にある、ディキンソン博物館。祖父は、アマースト大学創設者の一人で、父は同大学の出納係、弁護士で後に合衆国の下院議員となった、詩人エミリー・ディキンソンが住んでいました。
  
  
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 John F. Kennedyが寄贈した、アマースト大学で教鞭をとった詩人ロバート・フロストの記念図書館。フロストは彼の有名な詩、The Road Not Taken(歩む者のない道)にこう書いています。
 
森で道が2つに分かれていた。
そしてわたしは―わたしは、往く者の少ない道を選び、そしてそれが、すべてを変えた。