昭和ボストンでの成人式

 本学では、ボストン留学中に成人を迎える学生の為に現地で毎年成人式を行っています。
 
 今年は、1月6日㈯にボストン留学中の学生202名の成人を祝って、在ボストン総領事道井緑一郎氏をご来賓としてお迎えし、昭和ボストンのレインボーホールで成人式を行いました。日本からいらした学生のご父母やご家族が21名も参加してくださり、まず坂東理事長からのメッセージを昭和ボストンのシュワルツ学長が日本語と英語で代読され、写真にあるような式次第に沿って挙行されました。一生の思い出に残るような、和やかな中にも厳粛で素晴らしい成人式でした。式の後には、寮のウイングごとに記念撮影を行いました。

(式次第)
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(Wing1の学生とともに)
BLIP.ISHonors.Biz students
 
 お昼は、カフェテリアとサンルームで総領事や式に列席したご家族、教職員と共に202名の学生がランチョン、そして夜は、162年の歴史を持つボストンで最も古いホテルの一つであるOmni Parker Houseで祝賀会が行われ、成人式を迎えた学生たちにとっては特別な一日となりました。
 
 デザートでいただいたBoston Cream Pieは、このホテルが発祥のケーキで、美味しい料理で既にお腹が一杯のはずなのにフォークが止まらず、私もとうとう全部平らげてしまいました。また、このホテルの1階のレストランは、John F. KennedyがJacquelineにプロポーズをした場所として知られていて、そのテーブルが昔のまま残っています。今でもプロポーズするときに、その座席を予約するカップルも多いのだそうです。アメリカの中でも特に古い歴史と伝統を持ち、アメリカ文化発祥の地であるボストンに留学できる本学の学生は、本当に恵まれていますね。
 
 私が附属中高部の教職に就いてしばらくしてから、休職してサンフランシスコ州立大学に留学した時には経済的余裕もなく、学期の初めに購入する一番安いセットのミールクーポンを1学期間うまく使って、食事代をやりくりしました。ミールクーポンが不足し始めるのはいつも学期末の試験やレポート提出の時期。一番安い朝食でサンドイッチに好きなだけ具を詰め込んで、一番大きなコップに飲み物を入れて、部屋に持ち帰り、朝、昼、晩の3食をそれで済ませました。それでも勉強できることが嬉しかった。図書館で思う存分資料を調べ、レポートや試験準備。その学期に学んだことを一つ一つ思い出して、これはどうしてこうなるのだろうか、これとあれはどう違うのかなどと、自分の納得のいくまで勉強ができたことが何より嬉しかったです。もちろん図書館で資料を調べて勉強するだけが学びではありません。私たちが経験するすべてのことについて、これまでは、まるで霧の中にあるようにぼんやりとしか見えなかったことが、はっきりと見えるようになることは、何とも楽しいことなのです。学生時代、素晴らしい機会に恵まれてボストンで学ぶあと2年間に、是非、是非、この喜びを学生の皆さんにも共有してもらいたいものだと願って202名の新成人の誕生を祝いました。