【ヨーロッパ歴史演習】ケルン大聖堂の衝撃

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西洋史の小野寺です。
ヨーロッパ歴史演習の学生レポートも4回目になりましたが、今回はドイツ・ケルン大聖堂を訪れたさいの学生の皆さんの感想をご紹介します。

今回大聖堂を訪れたさい、ちょうどミサが行われており、大司教であるライナー・ヴェルキ枢機卿の説教を聞くことができました。
ドイツを初めとするヨーロッパ諸国では現在、シリアなどからの難民受け入れをめぐって「難民危機」と言われるような深刻な状況になっていますが、宗教や肌の色、出自に関係なく、全ての人間を平等に扱うことの重要性、キリスト教徒としての態度が今ほど求められている時はないというような趣旨のことを大司教は語っていました。
大聖堂の中を自由に歩くことはできませんでしたが、学生の皆さんはそれでも強い感銘を受けたようです(小野寺
)。

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ケルンの大聖堂は、私が世界史に興味を持ち、大学でも世界史を勉強したいと思うようになったきっかけの大聖堂だったので、実際に見ることができて本当によかったです。
ケルンに着き、バスでホテルまで移動するときに少しだけ夜のライトアップされた大聖堂を近くで見ることができましたが、その姿だけでも感動しました。
次の日の朝、近くに行って大きな大聖堂を見て涙が出そうなくらい感動しました。
ケルンの大聖堂は、ゴシック様式の外観だけが大好きでしたが、ガイドさんのお話を聞いて、外観だけでなくて、歴史にも興味を持つようになりました。
戦争時にステンドグラスや燭台などは疎開しており、戦後元通りにされたという話を聞いて、日本では建物も疎開していたということを文献で読んだことがあったので知っていましたが、ドイツでも行われていたとは知らなかったので、知ることができてよかったです。
疎開していたからこそ、現在もこのような美しい大聖堂が存在しているのだと思いました(歴文3年Wさん)。

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私はこの研修で正直最も楽しみにしていたのがこのケルン大聖堂でした。
いままでにここまで大きな聖堂に足を踏み入れた経験はなく、もちろんそこでミサにあずかったこともなかったので、今までにない感動を経験しました。
時代によってミサ曲というのも曲想や構成が変わってきますが、今回自分の体で感じた事をミサ曲を歌うときに表現力の向上のために活かせれば良いなと思います(心理2年Mさん)。

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感動という一言では表しきれないほどの感情を抱いたのは、ケルン大聖堂です。
世界史の資料集でしか見たことがありませんでしたし、あれほど大きな教会に入ったのも見たのも人生で初めてでした。
外見を見ただけで圧倒され、中に入ると神聖という言葉がぴったり合った雰囲気が漂っていました。
教会の奥の方を見たいという願望もありましたが、あまり出くわすことのないミサを見ることができて、感無量です。
先生も言っていましたが、声が天井から降ってくるという感覚は初めて味わいました。
異世界にいるみたいで、正直今でもあの中に入ったことが信じられないくらいです(歴文3年Hさん)。

2016-02-25 12.54.10

日本にいてはあまり体感することができない宗教について感じるということについては、ケルン大聖堂を訪れた時にタイミングよくミサを聴くことができ、教会のパワーというものを感じることができました。
ケルン大聖堂に入った瞬間に、神秘的な、上から言葉や音楽が降ってくる感覚に感動し、ずっと鳥肌がたっていました。
大司教の方がお言葉を述べられていて、そこに人々が集い、歌が歌われその幻想的な世界は、無宗教の私ですら信じたくなるような世界でした。
司教の方のお言葉の中に、「難民」という言葉は使っていないがこのことに関する内容のお話をしていたと先生が訳してくださいましたが、教会でそのようなことを話す外では、貧しい人が座っているこの光景には、教会や宗教ってなんだろうと考えさせられました(歴文3年Iさん)。