平成28年度 授業紹介06:心理学入門演習

「心理学入門演習」は2年後期の必修授業であり、各グループが4人程度に分かれて、活動する演習形式の授業になります。この授業では、3年生から始まるゼミ(演習)や4年生で完成させる卒業論文に向けた足掛かりとして、研究計画の立案・方法の精査と結果の予測・グループでの討議・プレゼンテーションの基礎的な能力を身につけることを目的としています。グループは後期の初めの授業で発表され、それから半年間ともに議論を重ねて、それぞれの研究計画を発表していきます。

授業で研究計画を立てる基盤となるのは、「ことわざ」です。出発点としては、世代や経験則を反映していると考えられる「ことわざ」が、本当に科学的に正しいのかを確かめるための研究プランを練ってもらうことになります。そのために、グループごとに1つの「ことわざ」を選択し、その意味を具体例、そして心理学的なことばとして置き換えていきます。それらを基に仮説を立てて、実験や調査の手法を用いて検証するためのアイディアを発表していくものになります。

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各グループとも仮説の設定に苦労し、それを乗り越えた後もどのような方法を用いるか、想定する結果を得るためにはどうするか、といったように頭を悩ませていました。まさに一難去ってまた一難といったところでしょうか。しかし、グループで協働し、討議を重ねていくことで内容が徐々に良くなっていく様子を見ることが出来たことは、教員として嬉しく思う部分でもありました。

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最後にはパワーポイントを用いて研究計画の発表会を行います。1回目に行った発表を基に修正し、各グループがそれぞれの個性を出し、工夫を凝らしながら発表をしていました。その中で、発表自体や、他人に自分たちの考えを伝えることの難しさを学んでくれたのかなと思います。

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学生さんたちからは、「卒論はこれを全部一人でやるの?」「結果が予想と違ったらどうするの?」「本当にこんな頼み方で研究に協力してくれるのかな?」といった声が多く聞かれました。もちろん不安になることはあると思いますが、今回の授業で学んだことは必ずや、3,4年生で活きてくると思います。皆さん本当にお疲れさまでした。

(担当教員一同)