今年も佐原正先生にご講演いただきました

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5月21日(土)の13:30から、1年生必修の『教職概論』の特別講義として、佐原正先生に「教員を志す方々のために」と題してご講演いただきました。先生は、昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校元教頭で長年、先進的な教育実践を先導してこられた先生で、さらに数多くの学園歌を作曲された方です。初等教育学科が短期大学部に設置されていた時からずっと1年生向けにご講演いただいており、今年で12年目になります。

 

まず、戦中や戦後の混乱期の社会の様子や教育のありさまを、ご自身の軍隊経験や戦後復員後の生活の様子などを交えて、わかりやすくお話し下さいました。若い私たちにとっては想像もつかないほどの苦難を、常に前向きに乗り越えられてこられたことに、深い感銘を受けました。

次に、昭和学園に奉職されてからの「学習六日登校五日制」「五修生制度」「私の研究」などの先進的教育実践についてご説明くださいました。そして、それらの教育実践が、つねに「愛と理解と調和」という教育理念に貫かれ、児童・生徒・学生第一主義に基づいたものであることを強調されました。

また、現在世界が抱えている人口爆発、高齢化、水や食料の不足、地球の温暖化などの解決の難しい諸問題に対して、どのように対応していくべきかの示唆を与えていただきました。

最後に、先生が作曲された学園歌「光葉に寄せて」の3番を教えていただき、1年生みんなで斉唱しました。この歌に歌われている「光葉(こうよう)」は、光る葉のことで昭和学園の卒業生一人一人を指しています。「一枚一枚の葉が光り輝いている。昭和の卒業生一人が世の中に出るたびに、世の中が清らかになっていく」という思いを込めて作られた歌です。斉唱ののち、佐原先生は、「この歌をたまには歌ってくださいね。この歌の通りに光もとめて伸びていってください」と講演を結ばれました。91歳になられた先生の朗々たる歌声に、身の引き締まる思いが致しました。

 

学園歌「光葉に寄せて」

3 遥かなる 空のかなたに あすの日も 伸びてぞゆかん

――まことなる 光もとめて わが友よ 光葉の友よ

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