2011年6月

修行 [2011年06月27日(月)]

草刈作業の正装は、上からマスク、帽子、防虫ネット、革手袋、肌を出さない服装、そして地下足袋だ。草刈機は、鋭利な歯が剥き出しなので扱いは誰もが真剣になる!熱中症予防のために約30分に1回の水補給時間をとる。

ときたま他のメンバーと自分の位置を確認して、互いの距離を10m程度空けるように作業をする。

 

 

修行シリーズ その一「草刈り」編

いよいよ草刈りシーズンだ。4月から始まり11月までの約7カ月間は、敷地の東の草を刈っては西へ移動し、西が終われば北へ、そして南へと草刈りが続く。一周して元に戻ると、最初の場所は草ぼうぼう、また最初からやり直しだ。

草刈りは、鋭利な刃が露出する草刈り機を使うため危険が伴う。だから草刈りをするときは、互いの距離を10m程度 空けて作業する。やがて誰もが無言の行に入り、山の中に4台のエンジン音だけが響きわたる。

草刈りをしているうちに草の間からホタルブクロ、ユリが顔を出しているのに気づいた。花株を残すつもりで慎重に草刈り機をくりだしたのだが…「ウィ~ン チョッキン!」と切ってしまった。「あっ!しまった!」

他のメンバーが気になり見ると、涼しい顔で花株を残しているではないか!草刈りは簡単な作業と見くびっていた自分は「甘い」ぞ!連日草刈りに奮闘しているが、体力も、技術も、気力も、まだ先輩達にはかなわない。草刈りの奥は深いと思う。

「ウィ~ン!チョッキン! あっ、しまった!またかよ!」 

こうして今日も、明日も、明後日も事務長の「草刈り」修行は続くのである。

 

4階の正面出入口の階段脇に置いたポット苗。その後ろではクヌギ、コナラ、アラカシ、マテバシイなどの苗木が順調に成長している。

I have a dream that one day…

キング牧師の夢とは比べ物にならないが、東明学林にも夢がある。

東明学林の強みは「豊かな自然」だ。この強みを活かし、ここを訪れる人たちと、自然や、自然保護に関連する知識、情報を分かち合い、その先にある環境保護や社会的な問題に対する興味へのgate wayになりたいと思う。

そのためには焦らずに出来るところから手を付けて行こうと思う。ブログを作り東明学林の“強み”を紹介してきた。次は、季節ごとの花を咲かせよう。そうだ!世田谷キヤンパスにも花の苗を届けられる花農園になろうとアイディアが浮かぶ。

生育障害が見られる杉人工林も少しずつ間伐し、シイ、タブ、カシといった自然樹を植林し、本物の森を作ろう。

いくつもの夢が膨らむ。いまペパーミントやひまわりが、クヌギ、コナラ、アラカシのポット苗が順調に育っている。

 

薄暗い森に浮かび上がるどくだみ。生葉の匂いを嗅げば嗅ぐほどパクチー(コリアンダー)の臭いに似ている気がする。どくだみとパクチーには、同じ臭い成分があるのではないか?

どくだみ(ドクダミ科)

「どくだみ」は、日陰の湿ったところを好み、強烈な匂いがある植物だ。白い十字の花は、花弁ではなく、総苞(そうほう)と呼ばれる蕾を包んでいた葉が変形したもの。森のいたるところにあるが、みかん教室の杉林道沿いにみごとな群生がある。雨の日の薄暗い森に、白い十字の花が浮き上って見えるのは、なかなか幻想的だ。

調べてみると、開花期の「どくだみ」の地上部を乾燥させたものは、さまざまな薬効のある漢方薬になるとあった。その薬効は解熱、むくみ、肩こり、冷え性、便秘、利尿作用、高血圧改善、動脈硬化と目白押しだ。また生葉をもんで患部にあてると傷、吹出物、湿疹、かぶれ、水虫にも効果がある。たくさん薬効があるので別名「十薬(じゅうやく:十種の薬効があるという意味)」とも言われている。

「どくだみ」の語源はいろいろあるが、「毒矯め(どくため)」という解釈には説得力があり、自分は気に入っている。「矯め」とは、「角を矯めて牛を殺す」にある「矯め」で、「直す」という意味だ。やがて時間の経過と共に「どくため」が変化し、「どくだみ」になったという。

ここまで調べてみると、なんだか薬効を試してみたくなった。ジゴクノカマノフタ(シソ科キランソウ)を発見したときと同じだ。気になると試してみたくなるぞ…どうしようか?

by生天目

参考書籍: 植物こよみ 湯浅浩史 著 

     「読む」植物図鑑 川尻秀樹 著 

      絵でわかる植物の世界 清水晶子 著 

実り [2011年06月20日(月)]

今回は、5月~6月の東明学林の収穫物をご紹介します。

少し前まで、「桜の花がきれいだなあ」と思っていたら、今度はたくさんのサクランボを実らせてくれました。
日に日に赤くなるサクランボは、鳥たちとの戦いです。
食べごろになるといつも、鳥に先を越されてしまうのだそうです…が、
今年は鳥よりも先に収穫!!
甘酸っぱいサクランボはとてもおいしいです。
木によって、とても甘かったり、ちょっとすっぱかったり、と色々です。
木にも個性があるんですね。
もちろん、全部は取らないですよ。ちゃ~んと、鳥たちにもおすそ分けです。

梅も見事に実をつけました!
緑色の梅が、枝にたくさんなっています。
しかし、年々収穫量は減ってしまっているそうです。
この写真を撮った数週間後にまた見にいきましたが、ほとんどの実が落ちてしまっていました…。
残念…。

これは何の実でしょう?
梅にも似ていますが、梅ではありません。

杏です。

梅とそっくりなので、撮った写真を見分けるのにも一苦労です。
今年は、杏の他にプラムも実をつけてくれました。
杏もプラムも、いつも鳥にすべて食べられてしまうので、
今年こそは少しおすそ分けしてもらいたいものです。

こちらもたくさんの実をつけてくれました。
まだちょっとすっぱいですが、立派なびわです。


実がたくさんついているので、
枝が重たそうにしなっています。
おかげで、低いところにある実は私でも手が届きそうです。
「おいしそう」と手にとってみると…鳥に先をこされていました…。

びわの木を目指して歩いていると、足元をバッタがぴょんぴょんと逃げていきます。
1歩前に足を進める度に、右に「ぴょん!」、左に「ぴょん!!」という具合です。
「こんなにたくさんいるの?!」と思わず笑ってしまいます。
足元には、色々な草花にキノコ…。この道を歩いていると、「トトロに会えるんじゃないかなあ」なんて思えてしまいます。
へびいちご
みかん園からの帰り道、へびいちごを発見しました。
小さいものもあれば、少し大きいものも…。
へびいちごを見ると、蛇が近くにいるのでは…とびくびくします。
先日、長いへびの抜け殻とへびの後ろ姿を見たばかりなので・・・。
 
by兼子
 
 
 
 

 

梅雨だから! [2011年06月13日(月)]

朝から雨が降っていると山仕事は出来ないので、少し自由な時間が取れる。そんな時はブログの材料を探して山の中をうろうろする。傘とカメラ、メモ帳を持って蓮池周りをごそごそと動いていたら、ツワブキの葉にすまして座っているカエルを見つけた。梅雨だから!カエルの出番か! 

カエルの同定(種を明らかにする)に慣れていないのだが「アカガエル」だと思う。地元の農家の人も、このカエルを「アカガエル」と呼んでいる事、また指先に吸盤がないようなので「ヤマアカガエル」ではないだろうか。雨にうたれたカエルの肌が光っていて、気持ちよさそうだ。

カエルの肌と言えば…カエルは、細菌から体を守るために皮膚を粘膜で被っている。その粘膜に細菌が付着していることもあるので、カエルをさわった手で目や口をこすらないように注意しないといけない。自然の中で、生き物をさわった後は、必ず手を洗うようにすることが大切だ。


「私にもブログを担当させてよ!」と言っているのか、ツワブキの葉に乗ったアカガエル。今年の春に生まれたのだろう、体長は約2cmで小さい。

   

   

ツバメの巣、もうじき完成  
5階officeから小田原方向をみると面白い形の雲が見えた。とても空が広く見える。その空の下をツバメが行ったり来たり巣作りに励んでいた。巣作りが始まってから約2週間がたち、もうすぐ完成だ。
 
空を刷毛で履いたような雲だ。「あの雲はなんていう雲なのだろう?」そう考えるだけで「わくわくする数秒間」が手に入る。officeから、季節ごとに、また天気の変わり目に、珍しい雲を観察することができる。

 
  

 
巣の土台が作られ始めたころの様子。(5月末)

 

巣の土台は完成し、その上に「外壁」が作られている(6月9日撮影)。
ツバメ(♀)が巣にいる時間が長くなっている気がする。

ホタルブクロ(キキョウ科)
梅雨の季節は野の花も少ない。そんな時期に草むらから控えめに顔を出すホタルブクロを見つけると、得した気持ちになる。
植物図鑑を調べるとホタルブクロの学名は「Campanura punctata」とある。カンパニュラの意味は「小さな鐘」で、プンクタークとは「小さな斑点」だ。 花を覗いていたら、スタートレックのエンタープライズ号がワープするときの星の流れる映像が浮かんできた。自分が幼稚なのか、想像力が豊かなのか判断がつかない瞬間だ。

草むらの中からすっと伸びるホタルブクロ。花は、釣鐘や提灯に例えられる特徴のある形をしているので見分けやすい。


花の奥を覗くと赤紫色の小さな斑点がいっぱい見える。なんの意味があるのかな?


「とげ」状のものは、なんのためにあるのだろう?

大浴室の改修工事完了
2011年度の目標のひとつに「衛生レベルを高め、清潔感を感じる環境を作る」ことを掲げた。その実行策として大浴室、小浴室、シャワー室など身体に直接触れる領域、部分の整備を行ってきた。これらの改修工事が終わり、備品類も揃った。
大浴室の脱衣棚は、塗装業者に色を調合してもらい、試しに一区画塗って、合わなければ調合し直し、色合いを決めていった。出来上がってみると全体的に明るい、清潔感のある脱衣場になった気がする。「きれいにすると、きれいに使ってもらえる」…これからこんなことが起きてくると思う。

脱衣棚と脱衣カゴの全景。淡いピンクを基調に明るい色彩にまとめた。

by生天目

  

  

参考書籍: 身近な雑草のふしぎ 森昭彦 著
        雲のカタログ 村井昭夫 著  
        里山の博物誌 盛田 満 著  

 

うさぎとちょうちょ [2011年06月06日(月)]

野うさぎの子供を発見。

東明学林に野うさぎの子供が来てくれました。
この野うさぎは、つつじ斜面の側溝に縮こまっているところを保護しました。
まだ手のひらにちょこんと乗ってしまうくらいの大きさで、とても小さいです。

目撃証言によると、この子の家族と思われるうさぎが、鳥に捕まって連れていかれてしまったようです。
このまま放っておくと、まだ小さいので、イタチや鳥に食べられてしまいます。
そこで急きょ、東明学林で保護することになりました。
しかし、野生のうさぎなので、警戒してかなかなか餌を食べてくれません。
数日間保護していましたが、残念ながら死んでしまいました。
保護しないでそのままにしておいたとしても、他の動物に食べられてしまっただろう…とは思いつつも、どうするべきであったのかと考えてしまいます。
「自然との付き合い方」を改めて考えさせられました。

チョウチョ
事務室から食堂にかけて、ベランダにインパチェンスの花が植えてあります。
ずっと元気がなく、お花がしゅんとしていたのですが、生天目事務長の熱心な看病(?)の甲斐があり、最近はようやく元気に花が立つようになりました。
そんなインパチェンスに、黒いチョウチョが遊びに来てくれました。

調べてみると、「ナガサキアゲハ」というそうで、ミカン類の植物を好むそうです。
きっと東明学林にはミカンの木がたくさんあるので、来てくれたのですね。
赤やピンクの花の方に飛んでいっては、蜜を吸っていました。きっと甘くておいしいのでしょうね。

鯉の稚魚
東明学林の池に住んでいる鯉が、卵を産みました。
約1週間ほどで卵からかえり、今は小さな稚魚がたくさん、元気に泳いでいます。
大人の鯉と同じ池にいると、餌と間違えて食べられてしまうので、今は小さな水溜めにいます。
まだまだ小さいので、茂木さんが卵の黄身をすり潰したものを水で溶いてあげています。
それを食べた稚魚は、すぐにわかります。
お腹がしっかりと、黄色くなっているのです。
餌をあげる前は、立っている状態から見てもなかなか見つけられないのですが、あげた後に水溜めをのぞくと、立っている状態からでもすぐにわかります。
いっぱい食べて、大きく育ってね!と声をかけます。

一方、大人の鯉たちも、気候が暖かくなって、元気を取り戻してきました。
池のそばにいくと、「ごはんだ!!」といわんばかりに、どーっと出てきます。
ごはんの時の勢いはすさまじいです。

ごはんの時の鯉たち
水しぶきをあげながら、元気よく食事をしています。
中には、手から直接餌を食べる鯉もいるんですよ!

by兼子