「先生、もう一回やりたい!」 =日本は排出量取引制度を導入するべきか?=パネルディスカッション [2020年02月17日(月)]

 ビジネスデザイン学科教員の小西雅子です。
 「開発援助と経済Ⅱ」の授業では、地球温暖化をはじめとした環境問題を、世界経済との関係で読み解いています。昨年12月の授業で、環境省側と産業界側に分かれて、「カーボンプライシングを日本に導入するべきか」の交渉をするパネルディスカッションを実施しました。終了後に学生が口々に言ったのが、「先生、もう一回やりたい!」です!

パネルディスカッションに臨む

 カーボンプライシングとは、炭素の価格付けのことで、要は二酸化炭素を多く排出する製品に炭素税などをかけて少し高くして、人々を誘導しよう、という仕組みです。その仕組みの一つである排出量取引制度は、実はまだ日本には導入されていません。産業界の反対が強いからです。温暖化対策を進めるために環境省はなんとか入れたいと思っています。
 学生たちは、導入派(環境省)側と反対派(産業界側)に分かれて、グループごとに事前に入念に資料を調べて準備、交渉に臨んだのですが、見事な論理展開!

堂々と主張!

 導入派が「温暖化の影響が台風などで見られるように深刻化、少なくとも2050年80%削減するためには、効果的な手法が必要」と堂々とスピーチして始まったセッション。反対派は「負担がかかると、国外に工場を移して、日本の経済成長がそがれる、雇用が失われる」と主張。
導入派は「これは、経済成長を阻害するものではなく、低炭素製品を作る企業を奨励する仕組み」との意見に対しては、反対派は「技術力こそが温暖化に対する解決策」と返す!
 それに対して、「技術力を高めることを奨励するためにこそ必要」と!

論理的に反対意見を述べる

 まさに現実を反映しているような議論を展開する学生たちです(笑)。ちなみに上記の意見は私が教えたものではなく、学生たちが資料リサーチして自ら考えたものです。
 これらを英語で展開しているこの学生達って、本当に「すごい!!」と思ってしまいます。堂々と交渉しているのですもの。
 最後には、炭素税の税収で企業の技術開発を応援する、なんていうような結論に達しそうなところで終わりました。
 終わった後に、学生たちから、「ぜひもう一回やりたい!!!」という熱い希望が出てきたのです。最初は私は時間的に無理、と言ったのですが、なんとか、という熱意にほだされて、カリキュラムを変えて、最後に今度はやることにしました。そうしたら、学生たち全員から拍手!その最後の交渉は日本語でも議論、さらに交渉が白熱していました。

二人の議長が議論を仕切る!

 こんなに勉強したがっている学生達って貴重ですよね!目頭が熱くなった小西でした!
 君たち、本当に頼もしい!未来を頼んだよ!!!