日時:平成28年12月7日(水)15:00~16:00
場所:学園本部館3階 大会議室
講師:臼倉美里(東京学芸大学専任講師)
テーマ:「授業運営のアイディア―海外に興味を持たせるために」
参加者数:52名
東京学芸大学専任講師、本学非常勤講師の臼倉美里先生に、英語を専門としない者も含め、日本で学ぶ学生が英語を使えるようになるアイディアをご紹介いただいた。
自己紹介の後、先生が実践なさっている授業運営方法とそのポイントをいくつか参加者も実際に体験しつつ講演を伺った。
日本に住みながら世界との結びつきを考える際に大切なのは、国単位というよりはさらに小さな点から世界に目を向け、世界とのつながりを考える、所謂「グローカル化」がポイントである。英語を通して、学生たちに世界への興味を持ってもらうためには、まず、自分の国に興味を持たせる必要がある。つまり、自国との相違を理解することで、他国を知る方法である。その例として、「目玉焼きに何をかけるか?」という問いを、授業では英語で学生に話し合わせているという。今回は、参加教員が日本語で質問しあった。その結果、塩と胡椒、ソース、チリソース、醤油など、予想以上に様々な答えが返ってきた。そこには出身地、国籍などの相違が反映されており、参加者は自分とは異なる人が存在することに気付くきっかけになる。英語で質問させる場合のポイントは、自分のよく知っていることを題材に選ぶこと。そうすることで発言すべき内容を考えることなく、英語を使うことに集中する環境を作ることができる。また、同じ内容を扱った英語表記と日本語表記のニュースを比較し、両者でどのような相違点、同じ表現があるかを確認することでも日本と他国の立場の相違を理解することができることを確認した。
その他、身近なところから国際比較を行う方法としては、教室の座席の国際比較を行った。現在、国際比較のための材料として利用できるサイトがあり、これらを利用して各国の特徴を比較、討議することができる。また、英語の歌を使って、文法の確認やヒアリング力の向上に利用できることを参加教員で実践した。
最後に、海外に興味を持たせるために役立つ教材としては、NHK World(ウェブサイト)や『日本のことを1分間英語で話してみる』(広瀬直子著、中経出版)の他、TUNAGARU Japan、Tokyo Girl’s Update など、学生の身近な話題を扱ったサイトの紹介があった。
以上