現代教養学科ブログリレー -丸山先生- [2020年07月10日(金)]

「エンタメ・ヲタクでいこう!」

 

皆さん、こんにちは。

丸山です。

 

新型コロナウイルスの影響で最も切実なダメージを受けている業界の一つがエンタテインメント業界です。コンサート、ライブ、劇場の公演中止で、その損失は多大なものになっています。

ぴあ総研が5月29日に発表した調査データですと、「新型コロナウイルスによるライブ・エンタテインメント業界へのダメージ」は、2020年2月~2021年1月の1年間の損失額が約6,900億円になるだとうと予測されています。

 

図表:「新型コロナウイルスによるライブ・エンタテインメント業界へのダメージについて」

出所:ぴあ総研調べ(2020年5月29日)

日本政府は、2000年代の初頭からコンテンツ産業に注目するようになっています。2003年には知財戦略本部を置き、経済産業省や文化庁など関係する省庁とともに、コンテンツなどの知的財産の政策に力を入れ始め、国内重視・産業振興策から、海外展開・ネット展開重視へと転換をしてきています。

これが、「クール・ジャパン戦略」です!

海外市場は、2012年から5年間で26%拡大し、アニメは3.6倍、映画は4.3倍、放送は4.3倍にも拡大しています。

しかし、この新型コロナウイルスの影響で、この市場も先行きが不透明になってきました。

そこで、課題となるのが、ネットでの展開です。ネット配信は、数年前から世界的に拡大していますが、日本では、マンガが40%、アニメ15%、音楽8%、動画4%と分野によりネット展開の市場比率に差がある状況です。特に、音楽は世界市場が拡大しその売上の8割がストリーミングであることに対して、日本市場は逆に、まだ8割がCDやDVDなどのパッケージ商品です。

その状況下の中で、「with コロナ」の中における、新たな動向が生まれてきています。

この6月24日には、アミューズのサザンオールスターズが、横浜アリーナで無観客配信ライブを実施し、18万人がアクセスし、売上6億5,000万円!という画期的なライブを開催しました。もちろん、私も、ネットから参戦いたしました!(笑)。感動的な素晴らしいライブでした。

また、ジャニーズ事務所は、新型コロナウイルス感染予防活動『Smile Up ! Project』の一環として、ジャニーズネットオンラインにて『Johney’s World Happy LIVE with YOU』を有料配信し、SNSでも所属タレントによる手洗い動画などを配信、医療従事者に向けて防護服や医療用マスクと抗菌マスクの寄付なども実施しています。

さらに、EXILEや三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEなどが所属するLDHと、ABEMAを運営するサイバーエージェントは、新しいデジタルコミュニケーションサービス「CL」の展開を、6月15日より開始しました。

これらは、すべて「ピンチをチャンスに変える!」活動です。

今後、ネットワーク上で、これらデジタルコンテンツと他分野とのマッチングが多く進むと考えています。ファッション、食、観光その他の産業との連携により、相乗効果を発揮する戦略が重要となってきています。

例えば、ポケモンの売上10兆円のうち、6兆円以上がキャラクター商品ビジネスです。このようなキャラクターパワーを活かしたライセンスビジネスによる他の産業とのコラボレーション展開も推進されていくでしょう。

中山淳雄著の「オタク経済圏創世記」によれば、アニメ制作の売上は2,444億円で、その後の権利ビジネスは2.1兆円と約 10倍に拡大しています。これらは、コンテンツの「ウィンドウ戦略」といいます。ウィンドウ戦略とは、1つのコンテンツを複数のメディアで展開する戦略のことです。

アニメは、聖地巡礼で「コンテンツツーリズム」という新たな展開を生み出しています。さらに、2次元のコンテンツと3次元のライブ、バーチャルとリアルを組み合わせた、いわゆる2.5次元の世界も注目がされています。

エンタテインメント業界も、このようにパラダイムシフトに成功する企業などは、新たな価値を創りだし、成長カーブを描くことができるでしょう。

その新たな動向を支えるのが、世界中の「エンタメ・ヲタク」たちです!(笑)

「エンタメ・ヲタク」の皆さまへ。私もその一員として、新たなエンタメ企画とそのコンテンツ発信に期待でワクワクしながら、新しい時代をご一緒に研究し、創っていきましょう!

いまだからこそできる新しいことを創ること、それが、私たちのミッションです(笑)。