セミ活動

現代教養学科ブログリレー(小川):卒業論文での雑誌研究のススメ [2020年07月17日(金)]

みなさん、こんにちは。現代教養学科教員の小川豊武です。7月も下旬が近づき、教員・学生にとって初めての経験であった全面オンライン形式による前期授業期間が間もなく終了します。例年、この時期になると、4年生のみなさんは徐々に就職活動に目処をつけ、卒業論文の執筆を本格化させていきます。昭和女子大学では4年生の学びの集大成として、卒業論文、卒業研究の制作が必修となっており、卒業要件の単位を取得していることはもちろん、この卒業論文を完成させて合格をもらうことで、晴れて「学士」の学位を取得して卒業することができます。

私の担当する「マス・コミュニケーション論ゼミ」はその名の通り、テレビ・新聞・雑誌といったマスメディアと社会とのかかわりについて、社会学・メディア研究の観点から探求しています。毎回のゼミでは、学術論文を丁寧に読み込んで行くトレーニングに加えて、マスメディアを対象にした実地調査を通して、メディアの卒論を執筆するための具体的な調査方法や分析方法についても学んでいきます。昨年度の3年生(今年度の4年生)のゼミ生のみなさんは、3つのグループに分かれてそれぞれ、「若者のテレビ離れは本当か」「おひとりさま文化の実態」「大学生の結婚観の男女比較」といったテーマを設けて、アンケート調査を企画して実施しました。

さて、先述したように、こうしたゼミ活動を経て、4年生のこの時期になるといよいよ卒業論文の執筆を本格化させていくことになります。ゼミ生のみなさんの卒論テーマは様々ですが、毎年一定数の学生が「雑誌」を分析対象に取り上げます。中でも多いのが「ファッション誌」に関する研究です。昨年の春に卒業したゼミ生の先輩は、女性ファッション誌の『sweet』を対象に卒業論文を執筆しました。

近年、雑誌は冬の時代にみまわれています。インターネットの普及などにより人々の情報行動が大きく変化したことなどから、多くの雑誌が売れなくなり廃刊や休刊に追い込まれています。そのような中で『sweet』は2000年代に100万部売れていた頃よりかは減少しましたが、現在でも毎号十数万部を発行し、一定の支持を集め続けているのはなぜか。これが卒業生の先輩の卒論の問題関心でした。先輩は2009年から2019年の10年間に発行された『sweet』の記事分析だけでも大変なのに、さらには『sweet』の読者へのインタビューまで行って、この問いに対して自分なりの解答を出しました。

このように、卒業論文でもしばしばテーマになる雑誌というメディアは、これまで社会学的なメディア研究の分野で精力的に研究されてきました。試みに2015年以降に発刊された雑誌研究の書籍をピックアップしてみましょう(下図)。そこで扱われている雑誌は、総合誌(週刊誌・月刊誌など)、女性誌、男性誌、趣味・娯楽誌など多種多様です。ちなみに、私も『東京カレンダー』『東京ウォーカー』といったいわゆる都市情報誌について考察したエッセイを、昭和女子大学の紀要『学苑』に寄稿しているので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。(※「分断された都市の中の 「階層最適化されたリアリティー」」)

表 近年の社会学的な雑誌研究

 

スマートフォンやSNS全盛の時代において、若いみなさんからするとふだん雑誌なんてまったく読んでいないという人もたくさんいると思います。そのような流れを受けて、上で述べたように、近年、雑誌の廃刊ラッシュは進む一方です。にもかかわらず、雑誌というメディアはなぜ、社会学的なメディア研究の重要な対象であり続けているのでしょうか。

それにはいろいろな理由がありますが、最も重要なことの1つは、雑誌というメディアは「ある時代の特徴の反映」として読み解くことができるという点です。『sweet』のようなファッション誌であれ、『東京カレンダー』のような都市情報誌であれ、雑誌にはあるコンセプトに基づいた情報が選択・編集され、配置されています。『sweet』であれば、「28歳、一生“女の子”宣言!」というコンセプトに即した、モデル、洋服、コスメなどの情報が選択・編集され配置されています。『東京カレンダー』であれば、「アッパーミドル層の東京リアルライフ」といったコンセプトに即した、モデル、東京のスポット、グルメなどの情報が選択・編集され配置されています。そしてこのようなあるコンセプトに即した情報の配置は、ひとつのまとまった「世界観」を形成します。

この「世界観」は、その雑誌を読んでいる人たちが、読みたいこと、見たいこと、知りたいことで構成されています。これはいわば雑誌読者の「欲望の体系」と言えます。『sweet』を開けば、そのメインターゲットとされている「28歳」前後の女性が読みたいこと、見たいこと、知りたいことが体系だって配置されています。『東京カレンダー』を開けば、そのメインターゲットとされている「アッパーミドル層」が読みたいこと、見たいこと、知りたいことが体系だって配置されています。そして、このような人々の欲望は時の流れとともに大きく移り変わっていきます。このように、雑誌というメディアは、「時と共に移り変わっていく人々の欲望の体系を明らかにできる」という点から、「ある時代の特徴の反映」として読み解くことができるのです。

しかしながら、上で述べたように、近年は雑誌にとって冬の時代となっており、廃刊・休刊ラッシュが続いています。この流れは、新型コロナウイルスの影響でよりいっそう加速しています。コロナによるソーシャル・ディスタンシングに象徴されるような新しい生活様式は、人々に対面状況で人と会うことを控えることを要請します。対面状況で人と会う機会が減るということは、それだけ、ファッションを意識する機会や、グルメスポットに行く機会が減ることを意味します。マスコミではファッション業界や飲食業界の苦境について頻繁に報じていますが、それはそれらの業界の情報を選択・編集している雑誌というメディアの苦境にも直結します。

これは単に「雑誌というメディアの衰退」だけで済む事態ではありません。雑誌というメディアの衰退はすなわち、人々の日々の消費を中心とした生活から「欲望の体系」が失われること、すなわち「世界観」が失われていくことにつながります。人々の消費生活は、SNSのアルゴリズムで操作された雑多な情報によって、体系だった世界観のない、無秩序で味気のなものになっていってしまうかもしれません。

もうあと数年もすると、卒業論文で雑誌研究をやりたいという学生さんもいなくなってしまうかもしれません。そうならないように、学生さんたちには、少なくとも、過去のある時代までは、人々は雑誌を片手に「世界観」のある消費生活を送っていたのだということ、それはSNSの情報を中心とした消費生活とはまた異なる、それなりに魅力的で豊かな消費生活だったのだ、という事実を伝えていけたらと思います。

小川豊武

現代教養学科ブログリレー―ワルシャワ大学学生とのオンライン交流会・志摩先生― [2020年05月25日(月)]

国際関係論ゼミ3.4年生(志摩ゼミ)のイベント、ワルシャワ大学の学生との交流会を学生の声で紹介します。日本時間では、夜8時半から、現地時間では、昼間の1時半からのスタートでした。

 

こんにちは。志摩ゼミ3年の堺ひなのです。

本日は、先日、ZOOMにて交流会・ディスカッションを行わせて頂いたポーランドのワルシャワ大学の学生とのお話をさせて頂きます。

学生は、昭和女子大学とワルシャワ大学から各14名ずつの参加での交流会となりました。お互いの国の現在の状況(コロナ対策・オンライン授業等)や、それぞれの国のオススメなものや場所を紹介し、質問などを行いながら楽しくディスカッションをしました。

わたしは生憎、最近の寒暖差により喉を痛めてしまって、発言することが中々できなかったのですが、最後に一つ、ポーランドは「1日に4回食事の時間がある」という記事を過去に目にしたことがあったので、それだけ質問することが出来ました。現在はその習慣はほぼないとの事ですが、ワルシャワ大学生によると、現在の4回のうちの1回は、日本のおやつの時間と似ていて、夕飯前に子供が軽食を食べる時間となっているようです。

こうして食事の面だけでも文化の違いを感じることができ、また一つ勉強になりました。

またこれは昭和女子大学の学生は共通して感じたと思いますが、ワルシャワ大学生の日本語のスピーキングがとても素晴らしく、中でも神道や日本の文豪の分厚い本を読み、勉強している学生もいたことが、とても驚きでした。今回、私たちは、ポーランドの言語について触れることが出来なかったので、次回までに挨拶や簡単な自己紹介を勉強して、お披露目するのも良いかなあと思いました。

普段は、長い距離の移動をしないと会えない状況で、こうしてオンラインで交流できる機会は、とても貴重なものとなりました。また今後、交流する機会があるという事で、今回はなかなか発言が盛り上がる前に、時間切れになってしまったという反省点もあります。今後どうやって交流の場を盛り上げていくか、どんな準備をしたらよいかを、3,4年ゼミ生で話し合いを進めておきたいと思いました。

ワルシャワ大学との交流は初めての実施のため、先生方が進行役でしたが、ゼミの4年生とは、すでに交流会を楽しくできたので、それを参考に次回の企画を学生で考えてみたいです。

 

 

志摩ゼミ4年の山田です!

先日、ポーランドのワルシャワ大学の日本語学科の修士課程の学生とZoomを使って、交流会をしました。

あらかじめ、自己紹介をメールで交換していたので、異国の学生との交流を緊張しながらも楽しみにしていました。双方の外出自粛中の生活について、また、それぞれの国のおすすめの場所などを紹介し合いました。志摩ゼミ4年生からは、日本独特の就職活動について、また、外出自粛の間に、趣味として始めた手話の披露、昨年行って感動した北海道のおすすめの絶景、知床の紹介をしました。北海道に留学経験のあるワルシャワ大学の学生さんもいて、また行きたいと、とても興味を示してくれました。

ワルシャワ大学の学生さんは、自粛期間中に実家に戻っている人が多く、ポーランドの自粛中の家族や愛犬との過ごし方について、ショパンから現代の若者グループのアーティストまでポーランドの音楽紹介、自然ゆたかな山岳地域の紹介が楽しかったです。日本とは違う文化の魅力にもっと知りたいと思いました。

今回の交流会では、日本に興味を持ったきっかけは何かという質問に対して、日本の漫画やアニメをみたことがきっかけだと答える学生が複数いました。やはり日本の漫画やアニメの影響が大きいのだと感動しました!!

今回は、初めての交流で緊張もあって、上手く質問できなかったのですが、次回はもっと積極的に質問してお話したいです!漫画やアニメについても詳しくお話できたらいいなと思います!

【志摩ゼミ】国際関係論ゼミ [2017年05月17日(水)]

国際関係論ゼミでは、オリエンテーション期間、授業はまだ始まっていない時期に、駒込にある東洋文庫の特別展「ロマノフ王朝展」に行ってきました。授業が始まる前に皆で楽しい時間を共有でき、ゼミとしてまとまっています。

 学生の感想を紹介します。
とても楽しかったです(*^O^*)
展示を見てまだまだ自分は知識不足だと感じました( ;  ; )ゼミではもちろん、自分でも勉強をして、これから展示などに行く機会があったら、もっと楽しめるようにしたいと思います。
今年はまだ桜を見ていなかったのと六義園には初めて行けたので嬉しかったです
 展示は見ていて、中学・高校の時に習ったなと思い出すことばかりでした。自分一人ではこのような展示会に行くことがないので、勉強をしてこれからもいろいろな展示会に参加したいと思いました。
六義園には一度来たことがあったのですが、吹上茶屋には入ったことがなかったのでいい経験になりました。
メンバーも知り合いが多く、このゼミなら楽しい2年間を過ごせそうです
 ミュージアムでは最初に見た書庫が映画の世界みたいで気に入りました
博物館・美術館巡りが好きなのでまた機会があったら行きたいです。
 ミュージアムでは、今まで知らなかった展示を見学できてとても勉強になりました。また、膨大な量の本がコレクションとして並んでいてびっくりしました。見学をして私は勉強不足だと感じ、これから国際関係史と国際関係論を履修するので、多くのことを学びたいと思いました。よろしくお願いします。

今年で初めて桜を見れました!抹茶と和菓子がとても美味しかったです!

 展示は見ていて、中学・高校の時に習ったなと思い出すことばかりでした。自分一人ではこのような展示会に行くことがないので、勉強をしてこれからもいろいろな展示会に参加したいと思いました。
六義園には一度来たことがあったのですが、吹上茶屋に入ったことがなかったのでいい経験になりました。
メンバーも知り合いが多く、このゼミなら楽しい2年間を過ごせそうです
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