2018年6月30日 坂東眞理子基金第10回「昭和女子大学女性文化研究賞」贈呈式及び10周年を記念したシンポジウムを開催しました。
贈呈式では坂東選考委員長の挨拶と、森ます美選考委員による選考報告の後、受賞作『働き方の男女不平等』(日本経済新聞出版社)の著者である山口一男シカゴ大学ラルフ・ルイス記念特別社会学教授へ表彰状と副賞が贈られました。
選考報告はこちら→女性文化研究賞選考報告
10周年を記念したシンポジウム「職場の男女不平等をいかに越えるか」では、山口氏の基調講演に始まり、各研究分野の第一人者である3名のシンポジストの方の講演と、パネルディスカッションを行いました。
基調講演 山口一男氏
日本の女性の高度専門職や管理職の割合の低さ、働き方改革へのインプリケーション、ダイバーシティ経営が女性の活躍推進に効果的であることなどを説明し、特に企業が女性は育児離職するものと決めつけて統計的差別を行うことは女性の継続就業意欲を低め、予言の自己成就となるという持論を展開されました。
左から大沢真理東京大学大学執行役・副学長(第6回受賞者)、浅倉むつ子早稲田大学教授(第9回受賞者)、八代尚宏本学グローバルビジネス学部長
パネルディスカッション
坂東所長がコーディネーターを務めたパネルディスカッションでは、最後まで白熱した議論が交わされました。国会では働き方改革論議の最中ということもあり、来場者も約100名と関心の高さがうかがわれ、内容の濃いシンポジウムとなりました。
当日使用資料:職場の男女不平等をいかに越えるか(山口氏)職場の男女不平等を放置するとどうなるか(大沢氏)職場の男女不平等をいかに越えるかー法律学の観点から(浅倉氏)働き方の男女不平等―理論と実証分析(八代氏)
最後に受賞者と選考委員で記念写真を撮影し、終了後祝賀会に移りました。
祝賀会では受賞作の出版社の方をはじめ、多くの方にご参加いただき、受賞者とともに楽しいひと時を過ごしました。ここに改めて贈呈式開催にあたりご協力いただきました皆様に感謝申しあげます。
次回、第11回は2018年に刊行された図書を対象とし、2018年12月1日~2019年1月31日の間で公募を受け付ける予定です。自薦・他薦ともに受け付けます。お心当たりの著書をご存じの方は推薦にご協力をお願いいたします。