光葉博物館では、秋の特別展「江戸の名門料亭八百善―その食と文化ー」を開催しています。
享保年間に浅草山谷に開業した「八百善」は、江戸の食文化を代表する存在として、時代劇や歌舞伎、それに落語などに頻繁に登場します。本展では、八百善の歴史を食文化、建築、人的交流という視点から紹介しています。
展覧会の見どころ
●八百善を描いた浮世絵を展示
浅草の北側の山谷堀に店を構えた八百善は、江戸を代表する料亭というばかりではなく、文人墨客の交友の場として知られ、江戸名所として浮世絵の題材になっていました。今回は貴重な浮世絵作品を集め、江戸庶民の憧れであった八百善の姿を紹介しています。
●八百善の建築を紹介
江戸の料亭建築を代表する存在であった山谷の八百善は、関東大震災によって焼失してしまいました。今回は江戸時代のペーパークラフトと言うべき歌川国長「八百善組立絵」を実物大で忠実に組み立てたものを展示しています。稀少な写真資料と併せて、江戸の名建築の全容にせまります。
●八百善の歴史を紹介
八百善を特徴づけるのが人的交流です。八百善を大きく成長させた4代善四郎は、大田南畝(蜀山人)、亀田鵬斎といった江戸を代表する文人と交流を持っていました。さらに江戸琳派を大成させた酒井抱一との交流も深く、近世絵画史を語る上でも八百善は欠かせません。今回は歴代当主の肖像画や、関係する書画類から、こうした八百善の文化的な特徴を紹介しています。
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秋の特別展「江戸の名門料亭八百善 ―その食と文化―」
会 期 2022年10月25日(火)~11月26日(土)
開館時間 10:00~17:00
休館日 日曜日、祝日(ただし11月13日は開館)
会 場 昭和女子大学光葉博物館(東京都世田谷区太子堂1-7-57)
入館料 無料
主 催 昭和女子大学光葉博物館
協 力 割烹家八百善
後 援 公益財団法人 味の素食の文化センター