2019年9月

百人一首を英訳する [2019年09月24日(火)]

〈日文便り〉

「古典」という言葉から皆さんが連想する作品は何でしょうか?
いろいろあると思いますが、『百人一首』を思い浮かべるという人も多いのではないかと思います。
競技かるたを題材にした漫画『ちはやふる』は実写映画化もされ、人気を博しています。
今年7月には世界初の英語版百人一首かるたも発売されました。
百人一首かるたの英語版?と思う人もいるかもしれませんが、
実は『百人一首』の英訳の歴史は古く、幕末に遡ります。
初めて英訳されたのは1865年。以後、さまざまな英訳が出版されてきました。
漫画『ちはやふる』もバイリンガル版が出版されています。

私が担当している授業「歌ことば歌ごころ」では、さまざまな和歌の技法や歴史を学んだ後、
『百人一首』を取り上げています。
授業では「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山」(持統天皇)の
英訳にもチャレンジしてもらいました。
学生の皆さんの感想を紹介したいと思います。

・授業では「春過ぎて夏来にけらし」の歌を英訳しましたが、ただ言葉を訳すだけではその歌の表す景色、そしてそれを見た作者の心を伝えるような文章にすることが難しく、改めて五七五七七という短い文の中にこれだけの表現を詰め込む和歌の奥深さに驚かされました。
・「天の香具山」をどう訳すか。日本語で「山」と言われ、また「天の」という強烈な修飾が付くと、「そびえ立つ山」というイメージになるが、実際の香具山は標高152.4mで、山どころか丘。授業で紹介された英訳の中には「hill」と訳したものや、「Mt.Amanokagu」と訳したものがある。後者だと字面に沿う形になる。現実の風景をとるのか、字面をとるのか。それが問題だ。ちなみに私は富士山を手本にして「Mt.Amanogkagu」と書いた。
・和歌が英訳され、外国の人々にも親しまれていることを知り、英訳された和歌が、外国の人々が日本の歴史や魅力を知るきっかけになり得ると思った。

後期の「歌ことば歌ごころ」でも、百人一首の英訳の問題に触れます。
百人一首は勿論、古典作品の翻訳などに関心がある人は是非受講してみてください。

(TN)

ゼミで高尾山へ [2019年09月18日(水)]

〈受験生の方へ〉

夏休みの一日、3・4年ゼミの学生の希望者と高尾山に上りました。
高尾山は、標高599メートルの山で、登山にはいくつかのルートがあります。
今回は、1号路~4号路を経て山頂へ。いつもの授業とは違う学生の表情が新鮮でした。
学生から感想が寄せられたので載せます。

高尾山に登るのは昨年の12月ぶりでしたが、坂道が大変なのは相変わらずでした。しかし、その分登りきった時の達成感は最高です!山頂から見た景色はいつ見ても綺麗で、家からほど近い場所に自然を感じました。ビアマウントでは友人達や後輩達とおいしいご飯を食べて、とても楽しい夏休みの思い出になりました!みんなで登山を楽しめるのも、辛い時に背中を押してくれる仲間がいる嶺田ゼミならではだと思っています。次は、卒業論文という山を登りたいと思います。(MT)

今回は3年生も加えた登山だったので、学年を越えて親睦を深めることができ、とても充実したイベントになりました。でも、自分の体力の無さを痛感した登山でもありました…笑 やっぱり日頃から運動をしなければ…次こそ目指せ頂上!です!(MY)

2回目の高尾山ということもあり少し心に余裕を持って登ることができました。序盤の急な坂道が苦しかったです。遠くまで景色が見渡せる天気ではありませんでしたが、山を登るには丁度良かったかと思います。登っている間はきつい、苦しいという気持ちだったのですが、登りきった時には大きな達成感がありました。また登りに行きたいです。(MT)

嶺田先生や先輩方と高尾山を登ることができてとても嬉しかったです。登山後のビュッフェもみんなで美味しくいただきました。今回の楽しい思い出を糧に、これからもゼミでの活動を頑張っていきたいと思います。(RY)

昨年に続き2度目の高尾山の登山に参加しました。嶺田先生、4年と3年のゼミ生の8名で登りました。今年は後輩たちとの交流もあり、より新鮮さが増したように感じ、頂上からの景色も去年とは違う印象だったような…。普段はしない真剣な話を、登山中に友人にポロっと語ってしまうのは何故なのか…?それが山の力なのか…?とふと思う今日この頃です。(SN)

(MN)

自分だけの秋を見つけて [2019年09月10日(火)]

〈日文便り〉

8月8日、「立秋」を迎えました。
まだまだ暑さは残りますが、「立秋」を迎えると暦の上では「秋」になります。
秋になると夏の暑さも和らぐので、過ごしやすくなるのではないでしょうか。

突然ですが、皆さんは「秋」と言えば何を思い浮かべますか?
読書の秋、芸術の秋、食欲の秋・・・少し思い浮かべただけでも様々な「秋」がありますね。
少し前までの私であれば、もっぱら読書の秋か食欲の秋でしたが、
今年は「身体を動かす秋」にしたいと思っています。
そこで今回は今まで試した運動の中から、いくつかおすすめの運動を紹介したいと思います。


①なわとび
なわとびは馴染み深い方もいるのではないでしょうか。
私も小学生の時には”なわとび特級賞”なるものがあり、
前跳び1000回、後ろ跳び700回、二重跳び100回を目指して、友達と体育の時間に挑戦をしました。
なわとびはただ跳ぶだけなので単純そうに見えますが、
全身を使うので、短時間でもカロリーを消費できると言われています。
また、基礎代謝や心肺機能の向上、体幹を鍛えることで養われるバランス感覚など、
多くのメリットがあります。

②トランポリン
最近では、暗闇の中で音楽に合わせてトランポリンを飛ぶというジムがあるほど、
ブームが来ているようですが、私はジムだと三日坊主になってしまいそうだったので、
小さな一人用のトランポリンを購入し、自宅で飛んでいました。
トランポリンもなわとびと同様の効果が望めるということですが、
加えて全身の血液やリンパの流れをスムーズにしてくれるので
むくみを解消する効果もあると言われています。
また、なわとびに比べて膝への負担も少ないように感じました。
個人的にはとても楽しいと思った運動だったので、
自宅に飛ぶだけのスペースがあるという方は、ぜひ挑戦してみてください。
(くれぐれも天井への頭の強打にはお気を付けください!)

③ヨガ
ここ最近、一番はまっているのがヨガです。
上記で述べた通り、三日坊主になりそうなので教室などには通っていませんが、
その代わりにYouTubeなどの動画サイトでヨガ動画を検索し、
自分なりに真似をしながらヨガを行っています。

私がヨガで気に入っている点は2つあります。
1つ目は、比較的運動量が多く筋力アップなどのために行う「陽ヨガ」と、
柔軟性を高める効果のある「陰ヨガ」の2つがあり、
身体を柔らかくしたい、自律神経を整えたい、ダイエットをしたいなど、
自分が希望する効果に合わせて行うことができる点です。
2つ目は、とてもゆったりとした気持ちになるのでリラックスができる点です。
以前行ったヨガの中で30分ほどかけて行うリラクゼーションヨガ
というものがあったのですが、あまりにも気持ちよく、行いながら寝てしまうほどでした。(笑)
また、リラックスすることでストレスの解消にも繋がるので、
美肌効果もあるとされているのが嬉しいですね!

ヨガは身体一つでできるので、すぐに始めやすいのではないかと思います。
激しい運動はしたくないけど身体を動かしたい、適度にリラックスをして運動したいという方におススメです!


数年前から少しづつ運動をするように心がけた結果、
体力がつき疲れにくくなったり、ご飯がより美味しく食べられるようになりました。

食欲の秋と言われるように、どうしても秋は食欲が増してしまいがちです。
サンマ・さつまいも・栗・ぶどう・(めったに食べられませんが)松茸などなど、秋の味覚もたくさんあります。
ついつい食べ過ぎてしまった時などに、ちょっとした運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。

今回は「身体を動かす秋」ということで、3つの運動を紹介しましたが、
皆さんも自分だけの「〇〇の秋」を見つけてみてください!

(UR)

芥川龍之介の「河童図屏風」に思う [2019年09月03日(火)]

〈日文便り〉

長崎で学会に参加しました。
私が所属している遠藤周作学会と、国際芥川龍之介学会、長崎市立図書館が共催で、
両作家ゆかりの地 長崎で、学会を開催したのです。
共催ならではの多彩な視点に驚き、豊穣な時を過ごしました。

その帰京の日に長崎歴史文化博物館に立ち寄り、
芥川龍之介自筆の「河童屏風図」を見てきました。
例年は7月のみの公開ですが、今年は特別に8月も公開してくださったのです。
屏風の由来は次の通り。

「芥川の河童図公開 長崎歴史文化博物館」2019/7/24付 「西日本新聞 」社会面より
24日は作家芥川龍之介(1892~1927)の命日で、
河童(かっぱ)の絵を好んで描いたことから「河童忌」と呼ばれる。
文豪をしのび、ちょうど100年前に芥川が訪れた長崎市の長崎歴史文化博物館で、
自作の「河童図屏風(びょうぶ)」が公開されている。9月16日まで。
芥川は1919(大正8)年、菊池寛とともに初めて長崎を訪れた。
異国情緒あふれる町は芥川の創作に影響を与えたとされる。
河童図屏風は22年の再訪時に、雌の河童が振り返る様子を銀屏風に墨で描き、
なじみの名妓・照菊(杉本わか)に贈ったもの。
わかが後に開業した料亭「菊本」の名物となり、現在は収蔵する同館が
河童忌の前後に限って展示する。

この河童の迫力!うっすらと真ん中に撮影者が写っているので、
その大きさが分かると思いますが、小学生3、4年生と同じくらいの背丈があります。
迷いのない筆さばきで描かれていて、今にも屏風から飛び出してきそうです。
芥川龍之介の多才な一面を、静かにしかし強烈に見せつけられた思いでした。
その後、他の作家の芳名帳なども見て帰途につきました。

帰りの飛行機の中でふと思いました。
筆文字、毛筆画っていいなあ。肉筆は、その人を語りかけてくるなあ。
作家の自筆原稿を見る楽しみも、ここにあるものなあ。
……ちょっと待てよ。今の作家は多くがパソコンを使って書いているらしい。
とすると、肉筆を見るのは、サイン会の時くらい?
50年後の展覧会は「作家〇〇の愛用したパソコン」や、
プリントアウト原稿が展示されるということ?えええ?!
現代の作家たちにも多才を発揮して、いろいろな物を残してほしいものです。

(FE)