日文便り

日本文学研究会が開催されました [2021年02月22日(月)]

<日文便り>

2月17日(水)3限に、日本文学研究会がZoomにて行われました。
日本文学研究会は、一年に一度、学内の日本文学・日本語学に関心のある教員によって開催されます。
今年度は日本語学と近代文学の二つの分野で研究発表されました。

嶺田 明美 氏
「日本語のゆれについて」


猪熊 雄治 氏

「戦時下の詩誌『新詩論』」
 

猪熊先生は日本語日本文学科をご退官されたのち、
非常勤講師としても近代文学をご担当いただきましたが、
この度、非常勤講師もご退官されることになりましたので、今回の発表は最終講義となりました。

日本文学研究会では、所属や分野にとらわれず、たくさんの教職員の方々が参加します。
今年度も多くの教職員が参加し、質疑応答も行われました。
普段はなかなか聴くことのできない教員の研究発表を聴けるとても貴重な機会となっています。

(UR)

樋口一葉の思い -空しき名のみ、仇なるこゑのみ- [2021年02月18日(木)]

<日文便り>

このところは、泉鏡花よりも樋口一葉について考えている時間が多い。
今度、「紙幣に描かれた女性たち」と題する講座で、樋口一葉を担当することになって、
そのための材料を調えている最中なのだ(その報告は、後日、このブログで)。

日清戦争(明治27/1894~28/1895)後の文壇へ、彗星のように現れて、当時、男性ばかり
だった文壇の寵児となり、その頂点に達した明治29年の11月に逝った彼女の二十四年の生涯は
「光芒」というにふさわしい。
泉鏡花も、ちょうど同じ時期、あの「夜行巡査」「外科室」で、新進作家として注目を浴びて
いて、鏡花は彼女を「好敵手」と目していたのだが、二つ年上の一葉は、鏡花の存在をほとんど
認めていなかった。

これは、鏡花に限ったことではなく、彼女の重んじた作家は少なかった。
当時の日記(「水の上日記」)に、次のように書いている一葉である。

おそろしき世の波風に、これより我身のただよはんなれや。思ふもかなしきは、
やうやうをさな子のさかいを離れて、争ひしげき世に交はるなりけり。
「きのふは何がしの雑誌にかく書かれぬ」「今日は此大家のしかじか評せり」など、
唯春の花の栄えある名ばかり得る如く見ゆるものから、浅ましきは其底にひそめる
所のさまざまなりけり。「若松、小金井、花圃三女史が先んずるあれども、おくれて
出たる此人もて、女流の一といふを憚らず。たたへても猶たたへつべきは、此人が才筆」
などいふもあり。(…)あるは外つ国の女文豪がおさなだちに比べ、今世に名高き
秀才の際にならべぬ。何事ぞ、おととしの此ころは、大音寺前に一文菓子ならべて、
乞食を相手に朝夕を暮しつる身也。学は誰れか伝えし、文をば又いかにして学ぶ
べき。草端の一螢、よしや一時の光りを放つとも、空しき名のみ、仇なるこゑのみ。

(明治28年10月31日)

日文のみなさんには不要かもしれないが、文語体なので、いちおうの口語訳をつけてみよう。

【口語訳】

おそろしい世間の波風に、これから自分が漂っていくのだなあ。思っても悲しいのは、
やっと幼児の境界を離れて、争い激しい世間に交わっていくことだ。
「昨日は何とかいう雑誌にこう書かれた」「今日はこの大家がこんなふうに評した」
など、ただ春の花のように華やかな名声ばかり得るように見えるものの、あさましい
のは、その評判の底に潜んでいるさまざまな思惑であることよ。
「先に文壇に出ている若松(賤子)、小金井(喜美子)、(三宅)花圃の三女流文学者
があるけれども、遅れて文壇に出たこの人(一葉)をも女流の第一人者と呼ぶことに
何の差し支えもない(ほど優れている)。褒め讃えてもなお、褒め足りないのはこの人
の才筆だ」などという者もあり、(…)また外国の女流文豪の素質と比較したり、現代の
有名な天才の列に並べるのだ。いったい、これは何ごとなのだろう。おととしの今ごろは、
大音寺前に駄菓子を並べて、乞食同様の客を相手の商売に朝晩を送った自分の身の上では
ないか。学問は誰のものを伝えたのか、誰から学んだというわけではない。また文章を
どうして学ぶことができよう、学ぶ機会を得なかった無学の身の上だ。たとえていえば、
草のはしに止まる一匹の螢のようなもの、たとえひとときの光を放つとも、それは空虚な
名声であるにすぎず、実体のない、むなしい評判にすぎないのだ。

自分に先んじて女流文学者となった三人を凌駕する評判、春の花のように「栄えある」
名声を「空しき名のみ、仇なるこゑのみ」と自戒する彼女。もう自分に残された生命の
少ないことを悟って厭世的になっていたのかもしれないが、世の中を決して甘く見ない
性向は、彼女の本性であったと思うし、また作家としては欠くべからざる資質でもあろう。
当時二十三歳の女性が、このように冷徹な認識をもっていたこと、実に驚くほかない。
あの「たけくらべ」の作者が、こうした冷厳きわまりない思いを抱きつつ日を送っていた
ことを、多くの人は知らないのではなかろうか。
ましてや、日ごろ五千円札を使っている人々の多くもまた。

というようなことを話してみたいと思い、講座の前説のつもりで書かせてもらった。
泉鏡花は、わたしに夢を見せてくれるが、一葉は、いつも夢を醒ましてくれる。
二人とも、わたしにとって、かけがえのない作家である。

(吉田昌志)

2020年 日文キャリア委員主催 キャリア支援講座 [2021年02月16日(火)]

〈日文便り〉
先日、日文生のキャリア委員が企画から実行まで取りまとめている、
キャリア講座の2020年度第2弾が開催されました!

今回は株式会社ジョブカレッジの杉村様を講師に迎え、
「就職のこれからを考える」をテーマに様々なお話をしていただきました。
当日は就職活動の最前線で長年ご活躍されている方のお話を聞こうと、
1~3年生の合計100名近い日文生が参加してくれました。
お話は「コロナ禍で就活がどう変化したのか」、「自分にあった職業の選び方」、
「企業が欲しがる人材像」に始まり、自己PRや志望動機のOK/NGの違いなども伝授してくださいました。
また学年ごとに的確なアドバイスもくださったので、1年生の皆さんも今からでも自分のキャリアを決める準備ができる事が分かったのは大きな収穫だったのではないでしょうか。

何より最後に皆さんから多くの質問があり、オンライン上でも熱意を感じました!
質問コーナーの時間を長く設ける事は、講座の直前にキャリア委員の方からのアイディアで決まりました。
講座の成功も、委員の皆さんの事前の準備の周到さと、臨機応変な対応のお陰だと思います。

下記、講座に参加された方の感想を一部ご紹介します。
🌟コロナだから難しいわけではなく、もともと難しかったという話は、とても励みになりました。
🍎お話の中で他のものに喩えながらお話してくださったので、就職活動について知識のなかった自分にとってもわかりやすかったです。
🎶まだ就活について迷うことが多かったので、少しでも不安が解消できました。企業研究・世の中の情勢の理解度の重要性を感じられました。
💎企業が求める人材はどんな人材なのか、知ることができました。課題を理解していることが大事だとわかり、今後の就活に活かしていきたいと思います。
🍀軸がまだ定まってなかったので、具体的な決め方を聞くことが出来てよかったです。
🍑志望動機作成に当たり、サッカーの日本代表監督の例えをされていて今までで一番しっくりきました。戦力になると伝わるように時事や企業研究を頑張らなければいけないと理解しました。

今後も日文生の皆さんが、一人ひとりのキャリアについて考えられるような機会を提供していきます。

(CC)

最近の楽しみ [2021年02月02日(火)]

<日文便り>

こんにちは。

突然ですが、最近楽しみにしていることはありますか?
約1か月前に2度目の非常事態宣言が出たことにより、
外出をしたくても我慢の日々・・・という人も多いのではないでしょうか。
そのような中で私が最近の楽しみとしていることは、
自分へのご褒美にグルメ(スイーツ)を取り寄せることです。
最近ではオンラインに対応しているお店も増えてきたことで、
全国の美味しいものが手軽に取り寄せることができるような時代になりました。
今回は過去に私が取り寄せたものの中で良かったなと思うものを紹介したいと思います。

①糊こぼし
奈良にある萬々堂通則さんが作っている生菓子です。
糊こぼしという名前からはどのようなお菓子か想像ができないと思いますが、
椿の花を形どったとても上品で可愛らしい生菓子です。
この生菓子は春を告げる行事として知られる
東大寺二月堂の「お水取り」という行事に合わせて作られるので、
販売時期が2月~3月中旬と限られています。
赤・白・黄色のコントラストがとても綺麗で、見た目通り一口食べると上品な甘さが口に広がります。
また、生菓子が入っている箱には鮮やかな椿が描かれており、目でも楽しめます。

 

②九重
こちらは仙台銘菓として有名です。
1675年創業の老舗菓子店である「九重本舗 玉澤」で販売しているお菓子で、
あられのような小さな球状が特徴のお菓子です。
味はゆず・ぶどう・ひき茶の3種類あります。
HPにはお湯や冷水を注いで飲んだり、アイスクリーム・ヨーグルトと合わせてと書いてあったので、
私は無難にお湯を注いで飲んでみました。
ゆずを購入にしてみたのですが、お湯を注いだ瞬間にゆずの香りが広がり、
あられから色が溶け出しお湯が綺麗な黄色に染まりました。
味はとても優しい甘さで飲むとほっこりします。
このお菓子には、明治天皇が仙台に来られた際に献上したところ、
ゆずの馥郁たる香りと味わいに賞賛をいただいたという逸話があります。
この時に、お供の東久世通禧公により、
「いにしえの 奈良の都の八重桜 けふ九重に 匂ひぬるかな」 (百人一首 伊勢大輔)
の歌にちなんで「九重」と命名されたのが始まりとされています。
日文生であれば百人一首は馴染み深いのではないでしょうか?
私自身も日文を卒業していますが、この歌はよく授業で聞いた気がします。
学んだことがこんなところで結びつく・・・なんだか素敵なことですね。

コロナで何かと気疲れする今だからこそ、自分を気遣って美味しい物を食べてゆっくりお茶をする。
そのような時間を持つのも良いのではないでしょうか。

(UR)

TUJ「 Capstone Japanese」授業内意見交換会 [2020年11月18日(水)]

<日文便り>

11月上旬に、日文生がテンプル大学ジャパンキャンパス(以下TUJ)の授業に参加し、
TUJ生による日文学生に対するアンケート調査の結果の発表を聞き意見交換をしました。
本授業はコロナ禍の影響もありオンライン(ZOOM)を通して行われました。
アンケート調査は予め行われたもので、30名以上の日文生が協力したものです。
このように様々なITツールを利用しながら、日文とTUJは連携して授業を実施しました。

以下、参加した日文生からの感想です。

TUJの方と交流するのは2回目でしたが、とても緊張しました。しかし、自己紹介の時に漫画などの趣味のお話で盛り上がり、とても親しみやすかったです。私は「リア友とネッ友の違い」についての発表を聞きました。その後の意見交換では、ネッ友についてそれぞれの考えを出し合ったり、自身の経験を紹介したりと、かなり充実した話し合いになりました。時間の都合で途中で抜けてしまいましたが、もっとお話ししたかった思うほど楽しい交流会でした。(IT)

私は初めてTUJの交流会に参加し、コミュニケーションをとりました。皆さんの日本語能力の高さには驚かされました。私のグループの発表の内容は「日本のリア友とネット友の違い」でした。日本での印象を調べていて、留学生ならではの視点がたくさん含まれているなと感じました。友達についての日本の選び方、在り方、更には他国からの友達についての在り方と差を分かりやすく調べていました。発表の内容は本当に素晴らしかったです。少し気になったのはやはり「正しい日本語の使い方」です。パワーポイントの文字はほぼ正しく書かれていたのですが、発表で日本語を話すとなると、「接続詞」や「助詞」の使い方が曖昧なところが見られました。確かに私も日文で学んでいて、日本の文法は難しいと実感しています。私自身もそういったことを日本語母語話者ではない方々に教えていきたいなと改めて感じることができました。本当に貴重な体験でしたありがとうございました。また参加していきたいと思っています。(YO)

TUJの学生との会話では、日本語・英語・ブルガリア語の三ヶ国語が話せる方がいたりその他にも日本では体験できないようなエピソードを聞かせてもらいました。TUJ=英語という印象が強かったが、楽しく交流することができました。初めて会う人同士でも会話が弾みました。またこのような機会があれば参加してみたいです。(KS)

TUJの皆さんのプレゼンのテーマが、「フィットネスジムの広がり」や「学習塾に通う子どものメンタルヘルス」など、私達も気になる日本の現状を調査していて、興味深い研究ばかりでした。様々な意見を交換し合い、とても楽しい時間を過ごすことができたと思います。(NT)

コロナ禍が長引く中で、ネットを通してTJUのみなさんと交流ができてうれしいです。大変な時期にも関わらず、みなさんが論文のため、どのくらいがんばってきたかが伝わりました。最後まで応援しています。(JS)

これからも日文とTUJの交流は活発に続いていきます!

(TK)

 

 

コロナ禍をのり越えるユーモア [2020年10月14日(水)]

<日文便り>

コロナ禍に見舞われて早くも半年余り、「ニュー・ノーマル」と言われる社会生活にも、オンライン授業にも、学生・教員ともどもすっかり慣れた感があります。ふり返ってみれば、教員も学生も、4月に突然始まった慣れないオンライン授業には、大きな負担を強いられました。朝から晩までコンピュータ画面と向き合い、電子情報と格闘する日々は、旧世代の私には厳しいものでしたが、それでも何とか無事に前期を終えることができました。後期からは一部の授業が対面で行われるようになり、キャンパスには学生の姿も見られるようになり、少し活気を取り戻しつつあります。

少し周囲を見回せば、仕事を失うこともなく、「辛い」と言いながらも本業を続けることができている私たちは幸運なほうです。街でよく利用していた店の扉にいつの間にか「閉店」の文字を見ることが何度かあり、飲食店などコロナ禍で大きな影響を受けた職種の方々には、本当にお気の毒な気持ちになります。コロナ禍は家庭生活や友人との関係にも影を落とし、息苦しさや寂しさを味わっている人たちも多いことでしょう。

そんな中、先日の「朝日歌壇」に、ほっとするような短歌を見つけました。選者は、本学卒業生でもある馬場あき子氏です。

 §コロナ禍で麒麟は来ないと呟けばアサヒあるよと妻は言いたり   及川 和雄
 §春過ぎて夏来たるらしマスク干す3密禁止の東海の島       中曽根儀一
 §「巣ごもりに短歌はいかが」と誘うからライバル増えて入選遠のく 貴山 浩美

                  <朝日新聞2020年10月9日(金)朝刊より>

文化には、未曽有の禍をも笑いに転じる力があるのだと、また明日に向かうエネルギーをいただいた気がしました。
(YN)

2020年 キャリア支援講座 内定者座談会開催 [2020年10月01日(木)]

〈日文便り〉

日文のキャリア支援委員が主催となり、内定者座談会がオンラインで開催されました。

初めてのオンライン実施でしたが、内定者である4年生5名を登壇者としてお招きし、
1年生から3年生まで30名以上と、多くの方にご参加いただきました。

コロナ禍での就職活動をされていた先輩からのリアルな情報・体験談を
限られた時間で最大限語ってくれました。

ここで、座談会の中で出てきた質問やお話を少しご紹介します。

・就職活動をするうえで、日文で良かったと思ったところは?
→普段から文章を書く機会が多いので、ESも書きやすい。
→会話分析の専攻は、面接官の知らない世界であり、興味を持って聞かれた。
ただ、自分の専攻にこだわらず、深堀りしてもらえる「何か」を一つ持っておくことが大切。

・面接について
→どんなに練習していても、本番の面接を受けてみると初回は絶対に緊張するもの。
そこでは、今の自分に不足している事を理解し、次の面接に活かそう!

この他にも、日文生からSEになる事、おススメの穴場就職サイト、大学のキャリアセンターの
活用法、中小企業の探し方、自己分析のコツ、大学とりまとめを通しての就職活動の方法、
インターンについて、などここには書ききれないほどの貴重なお話が満載でした!!

後輩の皆さんも、参考書などには書かれていない情報にとても刺激を受けている様子でした。

以下、アンケートより参加者の声の一部抜粋です。

・先輩それぞれの就職活動のやり方を聞けたことが良かったです。
・就職サイトについてやキャリアセンターの利用の仕方などを聞けて参考になりました。
・同じ学部の日文の先輩から詳しいアドバイスを聞く事ができ、貴重な時間でした。
・いつ頃に何をやり始めた、など就活のペースを知ることができました。
・実際に使用していた就職アプリも教えていただいて、参考になりました。
・インターンシップや学校取りまとめ、推薦について聞けたことが良かったです。
・何も分からない自分にとって有意義な時間でした。今からでもできる事をしていこう
と思うきっかけになりました。
・インターンシップに何回も参加されている先輩からのお話も聞けた。
・就職活動を開始した時期も、先輩によってバラバラで様々な就活のパターンを聞けて
有難かったです。
・先輩から直接お話を聞く事で、自分が不安に思っていた部分、また就活自体に対しての不安が
和らぎました。
・ガクチカについての認識が自分が思っていたのとは少し異なっていて、
詳しく知ることができて良かったです。

最後に、座談会に参加してくださった4年生から皆さんへのメッセージです!

・コロナ禍で先が見えない中、不安なことがこれからたくさん出てくると思います。ただ、やることをやっていれば実際何とかなります。学校の就活支援もとても充実していますので存分に頼りましょう。焦らず、自分に合う企業を見つけてください。陰ながら応援しております。(AM)

・周りの意見に左右されすぎず、自分らしい就活をしてください。
納得のいく就活になるよう、応援しています!
(MO)

・企業は「できる人間」ではなく「できる人間になりそうな人」に内定を出すと思います。
自分が就職後「できる人間」に成長できる環境を見極めるために自己分析があります。
是非色々もがいて自己嫌悪になりつつ、未来の「できる」自分を勝ち取ってください。
応援しています。
(AK)

4年生のみなさん、改めてありがとうございました。
1-3年生のみなさん、是非聞いた事をご自分の中で消化して、
ご自身なりのキャリア・人生をもう一度描いてみてください。

(CC)

 

ピアサポートTA制度による日本語教育能力検定試験夏期講座を実施しました [2020年09月16日(水)]

<日文便り>

こんにちは!日文3年の加藤結実です。
8月25日(火)~29日(金)の4日間、ピアサポートTA制度による
日本語教育能力検定試験夏期講座をZoomで実施しました。

ピアサポートTA講座では、 “ピアサポート” という名の通り、学生が学生を指導します。
この講座では、『令和元年度日本語教育能力検定試験試験問題』(昨年度の過去問)
全てを解説する(+周辺知識も整理する)ことを通して、学びを確かなものにしていきます。
今年度は私の他にも3名の学生(日文4年生、現代教養3年生、英コミ卒業生)がTAとして
学生の指導にあたりました。
どのように解説するかはTAが事前に考え、それぞれが担当教員の植松先生から
事前指導を受けた上で、解説に臨みました。

TAとして教えることは大変でしたが、多くのことを学びました。
自分の理解が中途半端では、人に教えることはできません。
出題内容の解説を考える中で、自分自身も周辺知識の確認や整理などができました。
また、納得ができるまで問題を理解しようという探求心が身に着きました。
オンライン上で相手の反応が見えにくい環境でのTAの経験も貴重だったと思います。
PPTや当日提示する例文などを考える過程において、事前準備をする大切さも痛感し、
この経験を実際の日本語教育の現場でも生かすことができると思いました。

日本語教育を学ぶと、言語についてだけでなく教育や社会情勢、世界の国々についてなど
関心の幅が広がります。この検定試験も、ただ正解を追い求めるのではなく、
関連事項について考えたり知識を増やしたりしながら、楽しんで勉強しています。
日本語教育に少しでも興味がある方は、ぜひ今後の授業や検定試験にチャレンジしてみてください!

無患子(←読めますか?) [2020年09月08日(火)]

〈日文便り〉

子どものころに、羽子板をしましたか?

羽子板で使う羽、追い羽根についている黒い玉、これはムクロジという実の種子です。
ムクロジは無患子と書き、子どもが病気に煩うことがないようにという祈りが、羽子板の遊びに込められているのでしょう。
調布市にある深大寺には大きなムクロジの木があり、今、たくさんの実をつけています。
ムクロジを国立国語研究所構築の「歴史コーパス」で引いてみると、近松浄瑠璃の「つくばねの峰より落つる滝の白玉一、二、三、四五、六、七、八九軒の町にはね交す比翼の羽子板、 無患子 も、磨き入れては色になる」が古い例としてヒットしました。1700年頃には、追い羽根に使われていることが分かります。

周りの緑色の部分は、べたべたしています。このべたべたには石けんのような成分が含まれていて、水に濡らすとうっすらと泡立ちます。石けんのなかった時代は石けんの代わりにもなったようです。

無患子の実
たわわに実った枝
大木です

(MN)

過信は禁物 [2020年08月25日(火)]

〈日文便り〉

メダカを飼って3年半になります。メダカの寿命は2~3年だそうですので、
我が家のメダカたちはなかなか頑張っています。
メダカの学校 ちょっと〈密〉。

さて、皆さんは、メダカを飼う上でいちばん大切なことをご存じですか。
ズバリ、水質です。水が悪くなると、あっという間にメダカは弱ってしまいます。
ところが、この水質管理がとても難しいのです。
まず、水草の量があります。日中は酸素を放出するのでよいのですが、
夜は二酸化炭素を排出するので、多すぎるとメダカが朝方ぐったりすることがあります。
少なすぎるとメダカの休むところがなくなってしまいます。

また、日があたりすぎて水温が上がってしまうと、メダカは元気なのに、
水草がダメになってしまうことがあります。
3年半で3回、アマゾンで水草を買うハメになりました。

次にエサの量です。多すぎると食べ残しが出て、水質に影響します。
人間だってたくさん運動した日はおなかが空きますが、
じっとしていたらそれほどでもないでしょう。メダカたちも同じです。
夏と冬ではエサの量を変えなければなりませんし、天候によって活動量が変わるので、
それも見極めなければなりません。メダカの数も考慮しなければなりません。
数に対して量が少ないと、強いメダカがみんな食べてしまいます。

水がきれいすぎても、フンを分解してくれるバクテリアがいなくなってしまうので、ダメ、
水の取り替えもタイミングの見極めが必要なのです。

毎日毎日、試行錯誤を繰り返しながら思うのは、こんな小さな水槽の水さえ、
人間は容易に管理できないということです。インターネットで情報を手に入れ、
便利なものをいろいろ使えばすむと思ったら大間違い。
「過信は禁物」なのです。

(FE)