古代エジプトを専門にしている吉成です。
この夏は東京に古代エジプト展が二つやって来ます。ひとつは現在関西方面で開催されているツタンカーメン展が上野の森に来るのと、もうひとつは大英博物館所蔵の死者の書を中心とするコレクションが六本木に来るものです。エジプトの遺物を実際に見られる機会ですので是非見に行って欲しいと思います。意外に知られていない様ですが、日本にもエジプトの遺物を実際に見られる場所が思いの外たくさんありますので少し紹介しておこうと思います。まず上野の国立博物館の東洋館に王の彫像や昔寄贈されたミイラがあります。三鷹の中近東文化センターにはレプリカを含めて王像や墳墓の浮彫などがあります。名古屋の金山のアメリカ・ボストン美術館の分館には様々な基本的な遺物がそろっています。同様の状況は京都大学の博物館、東海大学の鈴木八司コレクションにも言えます。個人のコレクションとしては東京渋谷で公開されているものがあります。昭和女子大に来て古代エジプトの勉強をしたいという人がいると思います。考古学でアプローチするにしても美術史でするにしても、まずモノを見ることが基本になります。是非、出掛けて行って実物を見て、その時に感じたものを大切にして、勉強のエネルギーにして欲しいと思います。