会津研修学寮 ―出会い―

4年生と会津研修学寮に行きました。原発の風評被害にいまだ苦しむ会津ですが、雪の磐梯山とみごとな波紋を広げる猪苗代湖は素晴らしく、会津学寮に来るたびに、歴史文化学科は会津に移転すればいいのになぁ、と呟いてしまいます。

初日の16日に湖畔の関脇に、「オンバサマ」を祀る優婆夷堂(うばいどう)を訪ねました。オンバサマは葬頭河原の脱衣婆がいつしか安産の神様として祀られたもので、猪苗代湖畔では各集落ごとに石像のオンバサマが祀られています。
関脇の優婆夷堂は昭和一桁の有志によって護持されていますが、この日ご案内くださったのは鈴木勘左衛門さんで、その丁寧な説明に学生たちも感銘を受けた様子でした。さらに驚いたのは、お暇をする際に、勘左衛門さんの姉上様が駆けつけてくださり、聞けばわが昭和女子大学の「古いふるい卒業生で、昭和で学んだおかげで38年間の教員生活を全うできた」と語られたことでした。これには一同緊張し、感激して涙ぐむ学生もおりました。昭和の卒業生でもある安藏先生は静かにうなづいておられました。天気もよく、出会いもよく、とてもよい一日でした。優婆夷堂でいただいたオンバサマのおふだを添えておきます。

次に訪れた野口英世記念館の英世くんロボットについても紹介したいのですが、今日はこの辺で止めておきます。(仏教文化史担当・関口静雄)