「留学生disaster training」参加記

こんにちは、松田忍です。

学生部主催「留学生disaster training」に参加し、東京消防庁の防災館(池袋)に行って参りました。この企画は、地震がほとんど起こらない国からきている留学生たちに、事前に地震のメカニズムや地震の揺れを学んでいただき、実際に地震に遭遇した際に正しく身の安全を守っていただくために開かれました。日本人学生も有志として多数参加して下さいましたよ!

防災館では、最初に、東日本大震災を事例として地震を引き金として起こり得る被害を20分ほどの映像で学んだのち、各種防災体験へとプログラムは進められました。

まずは消火器使用訓練。水が噴射されるダミーではありましたが、構造や操作方法は本物と全く同じ消火器を使用しました。

一旦鎮火したとみえても、火勢がぶり返すことがあるので、自分の退路は確保しながらも、途中で噴射をやめずに一本使い切ることを大事とのことです。それに加えて消火器を過信してはいけないということも学びました。1本の消火器が連続噴射可能なのはわずか20秒。写真にあるように数人で一斉噴射することで、鎮火確率が向上するので、まずは火事が発生したら119番した後、「火事だ-!!」と助けを呼ぶのが鉄則だそうです。

もちろん松田も真剣にやりました。

そのあとは防火に関するレクチャー。

出火原因の第3位は台所のコンロ、第2位がタバコ、そして第1位がなんと放火(とみられる火災)だそうです。火災をおこなさないためには「台所の火を付けっぱなしにしない」「寝たばこは絶対しない」といった注意もすべきなのですが、放火されないために、回収日の前の晩にゴミや新聞紙を出さないというのが非常に大事であるとおっしゃっていました。

みんな真剣に聞き入っていますね。でも写真にあるように実際に火の手があがったらパニックになりそうです。

個人の力で消火可能なのは火の手が天井にとどくまで。天井まで火があがれば、あとは消防車でないと鎮火できなくなるので、速やかに避難して身の安全をはかってください。

次は火災発生後、煙のなかを避難する訓練です。

実は炎そのものが原因で命を落とすよりも、熱をもった煙を吸い込んで気管と肺をヤケドして呼吸困難になったり、有毒ガスを吸ったりして、意識を失いそのまま亡くなることのほうが多いそうです。

また火災はさまざまな物質を燃やしながら発生するため、真っ黒の煙により視界が奪われ、そもそも目を開けていられないような熱さであるため、暗闇の中を、腰を落として新鮮な空気を求めながら手探りで壁を確認しながら逃げることになると教えて頂きました。

早速体験。数名ずつ別室にいれられ、煙のなかを逃げる訓練をしました。

別室からは避難の様子をモニターでみることができる(↑↑↑)のですが、みなさん壁伝いに避難しているのがわかりますか?

松田はこの訓練が一番怖かったです!6名で訓練したのですが、体験室の通路は簡単な迷路になっており、途中で道分かれしており、3名、3名で避難経路が分かれてしまいました。実際の火災ではどちらにいくかが命の選択肢になるかと思うと、普段から避難路の確認をしておくことが非常に重要だと感じました。

最後は地震体験。先週も今日も地震がありましたね。関東地方に住んでいると生きている内に生死を左右するような大規模な地震にほぼ確実に出会うのではないかと思えます。

関東大震災、新潟県中越地震、東日本大震災などの歴史上著名な地震の震動パターン体験に加えて、東日本大震災のときに話題になった超高層ビルの高層階での長周期地震動などをそれぞれ体感しました。同じ震度7でも揺れは随分異なるんだなと参加者一同で感想を述べあいました。どこで一気に強い揺れが来るか予測できないので、小さな揺れを感じた瞬間に身を守る姿勢を整える大切さを実感しました。一旦強い揺れになると、絶対に体勢は立て直せないですからね!

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東日本大震災はおさまりかけたと見るや、もう一度激しい揺れが襲ったのが特徴でした。

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直下型の新潟県中越地震は、前触れがなく、いきなりMAXの揺れで学生のみなさんからも悲鳴があがっていました。防災館のかたによると、この起震機では縦揺れまでは再現していないため、実際には「突き上げるような」と表現される縦揺れがさらに加わるそうです。

プログラムの最後に、もし災害に巻き込まれた際に家族や友人と連絡を取り合うための災害用伝言ダイヤルのポスターをみました。災害時に電話がつながりにくくなったときのための、いわゆるダイアル171ですね!NTTの無料サービスであり、毎月1日、15日は体験利用ができるようになっているそうです。自宅通学の学生ももちろんですが、特に、地元を離れて1人暮らししている学生のみなさんはご実家との連絡シミュレーションをなさって下さいませ!!

2時間強の短い時間でしたが、充実のプログラムでした。留学生用として企画した留学生disaster trainingでありますが、日本人学生にとっても命を守るために必要な情報がたくさん詰めこまれていると思います。Disaster Trainingは後期にももう一度おこないます。2015年12月5日(土)の予定です。今回参加できなかった人は是非次回はご参加下さいませ!!