<国宝『一遍聖絵』展>によせて [2015年11月12日(木)]

藤沢市にある時宗の総本山清浄光寺(遊行寺)では、宝物館のリニューアルオープンに合わせて国宝『一遍聖絵』を一般公開しています。『一遍聖絵』は鎌倉時代に日本浄土教の最後を飾った一遍上人の生涯を絵巻で表現した作品です。法然によって唱導された念仏思想は、時代を経過する中で多くの念仏者を輩出しました。

今回の展示は、清浄光寺所蔵の全十二巻と東京国立博物館所蔵の第七巻を一度に見ることが出来る絶好の機会です。第七巻が東京国立博物館所蔵?と思われるかも知れません。この間の事情を少し説明しますと、清浄光寺所蔵の第七巻の詞書きは鎌倉時代の作品ですが、絵画は江戸時代の作品なのです。しかし全十二巻として国宝に指定されています。一方、東京国立博物館所蔵の第七巻の絵画は鎌倉時代の作品でこれは国宝に指定されています。どのようにして第七巻のみがばらばらになったのか、という事情については定かではありません。いずれにしても、今回はその全部の絵巻を総て見ることができる良い機会です。

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この展覧会の会場は以下の三カ所で同時開催していますので、参考にしてください。(入れ替え等の詳細な情報については各博物館のHPで確認して下さい。)

「遊行寺宝物館」

10月10日~12月14日

「神奈川県立歴史博物館」

11月21日~12月13日

「神奈川県立金沢文庫」

11月19日~12月13日

<写真は国宝『一遍聖絵』展覧会パンフレットから転載しました。>

早田記