歴史史料を次世代に残すこと

こんにちは、松田忍です。

2013年から続けている被団協文書整理会を今年度も開催いたします。今年は近現代ゼミを志望する2年生が中心メンバーとなって、整理をおこなっていく予定です。2月17日、18日には事前勉強会をおこない、2冊の本を読み合わせたうえで、春休みの史料整理に臨みます。

そんなおり、 とある日本近現代史研究者から、下記の催し案内をいただきました。

とても意義のある展示だと思いますので、ご興味のあるかたは是非いらして下さい。

さて、この企画を開催した共同研究グループは「空襲で心身に傷を負った戦災傷害者の方々や肉親を失った戦災遺族の方々の生活の実態や、補償を求める運動の具体像を明らかにするため、関連する資料の収集とその整理」をしていらしたそうでありまして、その活動を土台として、空襲被災者の歩みをたどる展示会を開催することとなったそうであります。

被団協文書に残る原爆被爆者運動の関連史料が続々と整理されていることとあわせて考えると、急速に「戦後の運動が歴史となっていくこと」を感じます。私が主たる研究テーマとしている新生活運動もそうです。また先日、アーカイブズ学の先生とお話ししたおりにも、戦後の運動を支えた担い手が高齢化していくなかで、まだ「体力」が残っているうちに、運動の文字記録だけはどうしても保存しておきたいと考える運動団体が多数存在することが話題となりました。

文字史料の散逸を防ぐことは、ある意味歴史研究することよりも重要であると私は考えています。私が大学院生だった時代に、お世話になった先生に「論文なんて賞味期限があるから10年、20年も経てば誰も読まなくなっていくが、史料は100年経っても200年経っても、残ってさえいれば、いつか誰かが必ず読むんだ」と言われたことがありました。

本当にそう思います。

史料保存活動の意義を感じて、ボランティアを引き受けて下さる学生のみなさんに対しては心より感謝いたしております。まずは春の被団協文書整理も頑張っていきましょう!!