【次世代継承PJ】相模里神楽垣澤社中の垣澤先生にインタビューをしました!~その②~

7月2日(火)に本学科の授業である「伝統文化の現場A」で講師を務めてくださった、
【相模里神楽  垣澤社中】の垣澤瑞貴先生へのインタビューの続きをお送りします!

前回の記事はこちら → 【次世代継承PJ】相模里神楽垣澤社中の垣澤先生にインタビューをしました!~その①~

「伝統文化の現場A」授業風景

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―先生は、「継承問題」について、どのように考えていらっしゃいますか?
「伝統が結果論になってしまう性質から、過去あったことが続けられていくということや、一部分だけを継続していくというのは本質とか異なっていると考えています。流動的にアップデートしていくということが重要だと思います。女性はだめ、村人だけといったこともあるが、何に重きを置くかを見定めていくことが重要です。文化を継承する人を絞るのは、選択肢としては間違っていませんが、後継者不足の現状を変えずにこれまで通りの形で続けていきたいというのは少々乱暴です。続けていくために変容を選択した場合は、リスクも背負った上で勇気を持って行動したと認識しています。また、助ける側もリスクを負わなければいけない為、全部は得られないと考えています。何を残したいのか、何が重要なのかを考えることが重要だと考えています。」


―これからどんな風にしていきたいと考えていますか?
「どの団体も全てを残していくということは無理だと思います。日本の文化にとって良きものを継承する人が0になってしまう等がない限りは残していきたいと思います。一部分でもいいから継承して引き継ぐということが重要で、1の人のものが歴史上の中では残っていきます。0になってしまう前に1の状態に救い挙げられたら良いと思います。先頭を切って新しいやり方をしていくことは、女性にも必要になっていきます。業界的に女性が少ないということもあるが、男性がやってきたものと同じことをやらなければいけない等、女性が周りに認められるために頑張らなければいけないこともたくさんあります。技術・信念など、女性(性別)を超えていかなければならないと考えています。」

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以上、【相模里神楽垣澤社中】の垣澤瑞貴先生に伝統芸能の継承についてインタビューさせて頂きました。
お話を伺って、神楽での動きを男性に似せるのではなく、自分の特技や動きを活かしていく事で、女性ならではの魅力と良さが生まれてくるという考えが印象に残りました。私は元々神楽と聞くと男性が舞うものを想像していた為、伝統芸能の現場で実際に見学させて頂いた際は、視野が広がり、伝統芸能は徐々に進化している事を体感することが出来ました。また、今後も神楽を継承していく為には、今までの伝統をそのまま全て受け継ぐ事は難しいという現実も知りました。その為、垣澤社中では、おとぎ話と神楽を融合させたお話を作成したり、プラネタリウムで公演を行うなど、今の時代に合わせた工夫もされていて興味深かったです。

垣澤瑞貴先生、インタビューにお答えいただきありがとうございました!