3月初旬、内閣府食品安全委員会への訪問学習に小泉研究室20名が参加しました。
食品安全委員会第974回会合を傍聴し、カフェインのリスクに関する講義を受けました。
本学科では食の安全を学ぶ上で、科学にもとづきリスクを考える力を身につけます。食品の安全を守ることは、私たちの生命を守り健康を維持するために欠かせないこと、そのためには正しい知識をもち理解を深める学びが必要であることを実感できた一日になりました。
最初に、内閣府に設置された食品安全委員会の役割について、山本茂貴委員長から説明していただきました。食べても安全かどうかを評価する食品健康影響評価(リスク 評価)を中心におこなう機関ですが、リスクコミュニケーションの役割も担っています。リスクコミュニケーションの一つとして、私たちの訪問学習を引き受けて下さったのが情報・勧告広報課という部署です。食の安全を守る仕組みを学ぶ機会は、大学のゼミや中学・高校生、さらに児童・生徒に幅広く展開されているそうです。
食の安全と聞くと、食べ物に含まれる化学物質や微生物、かび、食品添加物が思い浮かぶでしょうか。実は、リスク評価の対象には色々あります。農薬、遺伝子組換え食品、新開発食品、動物用医薬品、肥料・飼料、器具・容器包装などがあります。ひとつのものを評価するのに何年もかかることもあります。こうした幅広い食品安全の対象に関して、高度な知識を専門的に学ぶことができる大学の学部は、農学部や獣医学部が該当しますが、本学の食安全マネジメント学科も一つです。
食品の生産から消費に至るまで、食品安全を確保する体制は、関連行政機関の連携に加えて、食品小売事業者や飲食店などの食品等事業者や消費者も含めた取り組みが必要です。なお、山本委員長から最近の食品安全委員会を巡る主なトピックスとして、健康食品、PFAS(有機フッ素化合物)およびアニサキスの情報提供がありました。
最後に、私たちは、カフェインに関する講義を通して、身近な食品でも摂取する量や方法が不適切であると深刻な健康被害に至ることを学び、専門的な知識と正しい理解をもつことができました。
訪問学習を引き受けてくださった内閣府食品安全委員会の皆様、ありがとうございました。