2023年9月14日総長ブログ

1年ぶりでボストンに行った。ちょうどLabor Dayの後、学校も職場も新年度を迎える良いタイミングだった。昭和ボストンでも教職員への年度初めのスピーチ、秋学期のオープニングスピーチなどを行う。主たる目的は着任以来半年のブルース・ストロナク新学長のもと、コロナ禍明けの体制について相談することであるが、1年ぶりのアメリカは物価が上がっており改めて円が安くなっていることを実感する。今回は昭和ボストンに滞在し、プライベートな活動をあまりしなかったので影響は少ない。いつもはハーバード大学のライシャワー日本研究所に行って皆さんと会うのだが、スーザン・ファーが旅行に出て留守で、メアリー・ブリントンもご家族の看病でカリフォルニアに行っているので今回は訪問せず。郁子・バーンズさんもバーカスさんもメアリ・ジョーンズも亡くなっており、友人たちが少なくなっているのを実感する。しかし、ボストンで生活している女性たちやスーザン・ネイピア教授などの新しい出会いもあった。

9月5日(火)海外出張へ出発の前のいろいろな事務処理が必要だろうと予定を入れてなかったのだが、マー君が昨夜からの熱が下がらないため、学校を休ませるので午前中見てくれないかと連絡があって焦る。しかし、もう一度計ったら下がったというので、当初の予定通り打ち合わせを何件か行ってから15時前に大学を出発し、成田エクスプレスに乗って成田へ。JALの直行便でボストンに。猛暑の東京より涼しいが、今年は雨が多く湿気の多い夏だという。

9月6日(水)9時から年度初めの教職員の集い。新しい人も増えているので東京の状況など述べる。9年間、コロナ禍の間も頑張ってくださったフランク・シュワルツ前学長に名誉学長の称号を差し上げる。今回は予定が少ないので時差にあまり逆らわず、眠くなったら寝て過ごす。

9月7日(木)9時から秋学期のオープニングセレモ二―で挨拶。そのあとWerehamのルーシーの家で一泊。89歳のジョリーが体はだいぶ不自由になっているが、頭はクリアで校長へのリーダーシップ教育の本を出版したのに感心。ルーシーも孫の世話、ジョリーの世話を優先しているそうだが頑張っている。ボストンも東京に比べれば緑の多い恵まれた環境だが、ここはさらに自然に近い。いつものように散歩のほか、プライベートビーチで泳ぐ。

9月9日(土)午後、ボストン女性の会でスピーチ。私が初めてボストンに行った頃は、広中和歌子さん、バーンズさん、バーカスさんなど以外は日本から派遣されている社員や研究者の奥さんばかりだったが、今はお医者さんなど専門職としてしっかり働いている方たちが増えている。厳しい競争社会の中、自分で地歩を築いてきて自信を持っておられる方たちが多く頼もしい。アンコンシャスバイアスについての講演終了後の質疑も活発で刺激的。次の日にも多くの方から長いメールをいただく。参加者の中に富山県立山町出身で高校、大学の後輩で、育児休業を利用して夫の派遣についてきたという女性がいてびっくり。姉のことを懐かしく話してくださるので感激。そのあとブルース、ゴードン夫妻と夕食。レストランは好景気を反映してかぎっしり満員で賑やか。

9月10日(日)日曜日で外出せず昭和ボストンで過ごす。午後ブルースと話し合い。夕食にゴードン家に招かれスーザン・ネイピア教授ご夫妻とご一緒する。宮﨑駿の研究をされている素敵な女性。パートナーは画家との自己紹介だったが、実はIT企業で成功してから引退して絵を楽しんでいるのだという。楽しい会話。

9月11日(月)午前中、昭和ボストンスタッフの順子さんやKenjiさんといろいろ話す。ホームページの写真の取り換え、日本文化センターでもう少しレベルの高い交流をしてほしいと要望。お昼は在ボストン日本国総領事館の鈴木総領事と本田領事。午後ブルースと打ち合わせ。夜、日本からFD(ファカルティ・ディベロップメント)研修の教員の方たちが到着。

9月12日(火)朝、カフェテリアで来たばかりの4人の方たちとおしゃべり。9時半からブルースとの打ち合わせ。10時過ぎに昭和ボストンを出発して空港へ。

 

(自然に囲まれた昭和ボストン)

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■「MARIKO ON MEDIA」■(大学ウェブサイト「Hot News」メディア掲載情報より)
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2023年9月7日
坂東眞理子 総長
北日本新聞社
北日本新聞社が9月2日に主催した「平成広徳塾 第5回」に登壇し、新しい働き方や地域の活性化についてお話ししました。当日の講演内容が紙面で紹介されました。