日本語教育実習:日本語学校での一日
7月18日、昭和女子大学文学研究科言語教育専攻日本語教育学領域と言語教育・コミュニケーション専攻の大学院生9名は、近藤彩先生の引率のもと、日本語学校で日本語教育実習を行いました。私たちにとって、日本語教師として教壇に立つのは初めての経験であり、期待と不安が入り混じった一日となりました。
今回の実習は、1クラスと2ラスの2つに分かれて行われました。1クラスは中国出身の学習者19名の中に一人だけロシア人学習者がいました。授業は私(ソウイ)を含むM1の2名の実習生と、M2の先輩が担当しました。一方、2クラスは13名の学習者で、ネパール、ベトナム、ミャンマーと、中国出身の学習者2名でした。こちらは私(オウレイリキ)を含むM1の4名とM2の先輩1名が担当しました。1クラスでは、「〜たことがあります」の文型の授業でした。私たち実習生は、近藤先生から「授業の目標を忘れずに、学習者は何ができるようになるかをはっきりさせることが大事」とアドバイスをいただき、それをもとに授業の流れを計画していました。山手線ゲームや連想ゲーム(コミュニケーションゲーム)や、動画を使ったタスクなど、先輩と一緒にアイデアをたくさん出し合いました。工夫がたくさん詰まった授業計画が完成したときは、本当にうれしかったです。
2クラスでは、最初の準備段階で授業の進め方が見えず不安がありました。しかし、「ケース学習」を取り入れることが決まってからは、準備もスムーズに進みました。大学での模擬授業では先生から、話し方が書き言葉のようだという指摘を受け、授業前日まで修正を重ねました。当日は5人とも教壇に立ち、緊張の中で学習者の積極的な協力のもと、授業をスムーズに終えることができました。
実習授業の本番では、グループ活動でふりがなのない漢字が読めない学生が多いことに気づき、読み方を伝えるとすぐに理解できる姿に驚きました。授業後、近藤先生からのフィードバックでは、ネパール人学習者は会話や聴解力が高い一方で、非漢字圏出身者であるため、漢字の読みが弱いとの指摘がありました。積極的な学生が多く教室は明るい雰囲気でしたが、静かな学生もいましたので、そういった学生へのアプローチが今後の課題です。
今回の実習を通して、授業の目標を明確に設定することの重要性、そして現場での瞬時の判断力の必要性を実感しました。準備段階では近藤先生と池田先生から多くの指摘や助言をいただき、自分たちに足りない部分が見えてきました。これらの学びを今後の授業づくりに活かし、日本語教師として成長していきたいと思います。
ソウイ/オウ レイリキ