2013年10月

平成25年度第2回FD講演会報告(平成25年7月31日実施) [2013年10月11日(金)]

開催日:平成25年7月31日(水)午後3時~4時
場 所:学園本部館大会議室
テーマ:アクティブ“ティーチング”の勧め:授業・ゼミ等で「就業力」を高める試み
講 師:ユニコンラボ代表 元早稲田大学副総長 水間英光氏
参加者数:36名

内容は以下の通りです。

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近年、社会が求める人材と大学が育てる人材との間に生じたギャップを背景として、大学教育における「就業力」の育成が求められるようになっている。そうしたギャップを解消するため、従来型の一方的な講義形式ではなく、問題解決学習やグループワーク、ディスカッションといった、学習者による能動的な参加を取り入れた「アクティブラーニング」への注目が高まっている。
「社会人基礎力」の概念はよく知られているが、大学教育に求められるのは「教わる力」ではなく、「学ぶ力」の習得にこそある。しかし、問題解決力、業務遂行力、コミュニケーションスキル、メンバーシップといった「社会が求める力」は、多くが組織の中で育まれる力である。こうした「学力」と「社会人力」との関係を明示的にするために、学生を対象に実施したケースメソッドの紹介があった。
このケースは、ある架空店舗のアルバイト店員(リーダー)という状況設定の下で、学生に、勤務シフトの調整や地元商店街からの依頼など、業務上発生するさまざまな案件を如何に処理するか回答させるものであるが、実際にケースを行ってみると、①「限られた時間」の認識が脆弱、②優先順位の概念がない、③事実の相関性が把握できない、といった問題が浮かんできた。これらを大学時代に培うことができるのかという点は大きな課題である。
そこで、本学独自の取組みである学科毎の「キャリアデザインポリシー」と、それらを横につなぐ「夢を実現するための7つの力」を高く評価した上で、これらを補完する提案として「アクティブティーチング」の紹介がなされた。就業力にはインパクト、積極性、バイタリティー、自立性、リーダーシップなど12のディメンジョンがあり、各項目について、教員が教室でのアクティブラーニングに活用する際のチェックポイント(求められる内容及び解決すべきパターン)と具体的なアドバイス例が詳細に説明された。
最後に、教育現場における学生の「能力評価」から「能力開発」へのシフト、例えば、採点後のフィードバックを通じて学生の気づきを促すなど、科目教育の双方向化への期待が表明された。講演後に行われた質疑応答の際にも、本学教員との間で、科目の特性と各ディメンジョンとの関係をどう結び付けるかなど、実際的な議論が行われた。

記録 FD推進委員 藥袋 貴久

平成25年度第2回FD講演会アンケート結果