教員紹介 ~その①~

福祉社会学科の教員の吉田光爾です。今日は教員紹介ということで、私の研究活動やゼミの取り組みをご紹介したいと思います。

 

精神障がいのある方たちが豊かな生活をしていくためには、医療的な支援と共に、生活上の支援も同時に大切です。精神保健福祉士はソーシャルワークを通じてこうした生活支援をサポートしていく資格ですが、私はこの資格養成に関する科目(精神保健福祉論・精神保健福祉援助実習指導等)の教育に携わっています。

 

研究面では長年私がテーマにしているのはAssertive Community Treatment(アサーティブコミュニティトリートメント:ACT)と呼ばれる多職種でのアウトリーチ支援の日本での普及や、支援の質の維持に関するものです。重い精神障がいのある方たちは、通院や福祉サービスの利用が難しかったりする方も多いため、その方のご自宅や地域に直接うかがって(アウトリーチ)、生活のお手伝いを多職種で行うサービスを日本で普及させていけないかと、ACT全国ネットワークの研究担当の一人として活動をサポートしています。

 

ゼミでは精神保健福祉に関する取り組みを研究している学生さんもいますが、犯罪報道のあり方や、アニメやドラマによる地域おこし、更生保護施設の地域とのコンフリクトなど、幅広い関心を持った学生さんが集まっています。学生時代には様々な関心にチャレンジができるものですが、他方で、多くのテーマの中で迷う時期でもあります。私は人生に真剣に悩んでいる「人生の難民」を応援したいと思っていますので、学生の皆さんにはさんざん道を迷いながら、自分が興味をもち、人や社会のためや、自分の人生に活かせるテーマを見つけていってもらえればと思っています。

 

こころの病に関するソーシャルワークや、訪問支援に関する研究に関心のある方も、はたまたテーマに悩んでいる学生さんも、ぜひ研究室を訪れてみてください。