現代教養学科東京社会調査研修報告5

日本の伝統工芸を今も引き継ぐ匠の町・谷中で行われた第3回目の東京社会調査研修は、職人さん達の温かいお人柄、さりげないお心遣いと熱い本物の魂に触れる一日となりました。
最初にお話を伺ったのは、提灯のほかに、太鼓、神輿や石碑など様々なものに江戸文字といわれる字体や家紋を書き入れる手描提灯職人・小林静山堂四代目の小林豊孝さんです。とても気さくな方で、提灯製作と文字入れの過程について説明された際に「字を書くことは絵を描くようだ」という印象深い言葉を聞かせていただいただけでなく、ご自身のこれまでの歩みや生き方と地元谷中への思いもたくさん語っていただき、大いに有意義な時間を過ごさせていただきました。
次にお訪ねしたのは、纏(まとい)の製作と補修以外に、山車人形、菊人形などの頭・手足・小道具もお作りになる人形師・五代目面六田口人形店の岡本史雄さんご夫妻とご子息です。大変明るいご家族で、ユーモアを交えながら纏と人形の製作工程を事細かに教えてくださり、またお仕事に対するこだわりと姿勢から(「商売と趣味は違う!」という言葉が忘れられません)ご夫妻の出会いやアメリカでの展示にまつわるエピソードまでの面白いトークも、仕事や人生についていろいろ考えさせられました。
今回の社会調査研修を通じて、谷中というコミュニティの奥深さを知ることができたのみならず、これをきっかけに後継者が少なくなっているといわれる職人さん達の素晴らしい世界をより多くの人に伝えていかなければと強く感じました。

(記事:現代3年高井・夏野)

小林さんがお書きになる江戸文字に学生たちも興味津々です。
提灯の作り方から谷中への思いや職人さんのお仕事まで深いお話をたくさん話してくださいました。
小林さんが私達一人ひとりに江戸文字で名前を書いて下さいました。
小林さんに書いていただいた字に墨入れをしている学生たち。墨入れをするとまた雰囲気がガラッと変わります。
小林さんに書いていただいた江戸文字の名前と一緒に記念撮影をしました。いつもとは違った名前の雰囲気に学生も大喜び!心から感激、感謝です!
人形の作り方や纏づくりについてユーモアを交えてお話して下さった岡本さんご夫妻。
「目玉を入れると命が吹き込まれるでしょ」とお話される岡本さん。
作業場には人形がずらりと並んでいます。まるで今にも動きだしそうですね。
纏を持たせてもらいました。非常に重たく相当な力が必要です!
岡本さん、奥様、息子さんと共に「面六」の文字が入った纏と記念写真を撮影しました。ご家族の仲の良さも伺えます。貴重なお時間、本当にどうもありがとうございました!