【鶴田ゼミ】 「都市デザインフォーラム2025」参加報告

こんにちは!2月22日に、鶴田ゼミ3年3名で世田谷区都市デザイン課主催の「都市デザインフォーラム2025」に登壇させていただきました。会場は、三軒茶屋駅と昭和女子大学の間に位置し、国道246号線沿いにある「三茶しゃれなあどホール」で開催されました。

 

 

都市デザインフォーラムは、「誰にとっても快適で魅力あふれるまちのデザイン」について、その視点や活動に関して区民・事業者・行政が共に考え理解を深めるために、平成27年から毎年開催されています。
今年は、「風景を楽しんで暮らしをもっと豊かに!」をテーマに、世田谷らしい風景づくりについて考えました。

「風景づくり」とは地域の個性あふれる風景を「守り、育て、つくる」ことです。
風景づくりの一つとして地域で行われているイベント活動があります。
私たち鶴田ゼミは、大学周辺の地域課題と向き合うことを目的に、この1年間では、6つのプロジェクト活動に取り組みました。その中から、「三茶水かけ祭り」「三宿あおぞら図書館」「bajicoキャンドルナイト」の3つをご紹介し、企画や運営で工夫したことや、活動を通しての学びなどについてお話させていただきました。

 

クロストークのコーディネーターは、世田谷区における景観・都市計画に長年従事されている佐野雄二さんが務めてくださいました。
また、奥沢地誌保存会の染野和夫さんと石塚計画デザイン事務所の千葉晋也さんが普段行われている地域活動の話も伺い、そのあとクロストークを行いました。
染野さんは、生まれ育った奥沢地域の歴史に触れたことをきっかけに地域の方と協力して、調べたことや情報を多くの方に伝承しています。「自分がやってきたことの紹介を通して、誰かの希望になり、未来に風景を残すのだ」という言葉が印象的でした。
千葉さんは、所属されている世田谷コミュニティ財団による、おさんぽ企画を紹介いただきました。
コロナ禍には個人で散歩できるように工夫した「みんなでソロさんぽ」を実施し、最近は地元の人の話を聞きながら歩く「おさんぽゼミナール」まで成長したそうです。
また、千葉さんはまちづくりのコーディネートに携わられており、ファシリテーショングラフィックという技法を用いながら、風景づくりの重要性や私たちの取り組みについて、イラストを交えながら視覚的に分かりやすい板書をしてくださいました。内容がとても理解しやすく、見ていてワクワクするような板書で、改めて視覚的な工夫の大切さを実感しました!
クロストークの最後には、世田谷区都市整備政策部都市デザイン課の二見さんとコーディネーターの佐野さんから「風景とは日常にあり、人々はみんな関わっている。風景をつくる人と風景を見て楽しむ人が互いに関係し合うことで地域の風景づくりは今後も続いていく」とまとめていただきました。
会場では、世田谷区都市デザイン課の皆さんが企画された「オープンハウス〜あれも!これも!?世田谷の風景〜」というイベントも同時開催されていました。定期的な見直しの時期を迎えた「世田谷区風景づくり計画」の改定骨子を取りまとめたパネル展示や、参加型のイベントによって「風景」や「風景づくり」について考える機会が提供されていました。

〈感想〉
「日常の何気ない行動が風景づくりにつながる」というお話が印象に残っています。窓辺に花を飾ったり、自転車を綺麗に停めたりするといった行動も、風景づくりの一部なのだと気がつきました。身近な風景にも目を向けて自分ごとで関わっていくことで、日常がより豊かに感じられそうです。

地域との関わり方は対面のイベントに限らず、オンラインで参加できるイベントや地域の歴史について調べることなど様々なアプローチがあることを実感しました。そのような活動をしている方々がいることを知り、お話をすることができて非常に勉強になりました。「私たちの今の活動が未来に繋がる」という言葉が印象に残っています。私たちがやっている事でも実は風景づくりに繋がっているという事を学び、今後は意識していきたいと思いました。

世田谷区が風景という言い方を大事にしていることを理解する貴重な機会でした。個人で行うこともさまざまな団体が協力して開催されるイベントなど、風景づくりが目的ではないものの、自分たちが楽しそうとかやってみたいとか交流を持ちたいというそのような感情が風景づくりの一歩になるのだと考えました。

風景づくりは身近にあり、一つ一つの積み重ねで地域の個性がうまれて、まちに住む私たちの共有の財産になります。
皆さんもぜひ、風景について少しでも意識して日々の暮らしを豊かにしてみませんか?

最後になりますが、このような貴重な機会をいただき、ゼミでの活動をご紹介できたことをとても光栄に思います。温かい雰囲気で運営してくださった皆様、来場して下さった皆様、本当にありがとうございました!

記事:3年 木村、米丸 杜若