授業紹介【メディア・コミュニケーション論】新聞の未来を考える – 日本経済広告社・林かおりさん特別講義

現代教養学科2年のMです。6月20日に行われた「メディア・コミュニケーション論」の授業で、日本経済広告社の林かおりさんをお招きして、新聞メディアの未来について考える特別講義を受講しました。林さんは本学昭和女子大学現代教養学科の卒業生でもあり、現在は広告業界の第一線で活躍されています。

変化する情報との向き合い方

今回の講義では、最近の大学生が新聞を読まない理由について私たちも深く考えさせられました。従来言われていた「長い・固い・時間がない」という理由だけでなく、情報の消費スタイルそのものが大きく変化していることなども林さんはお話くださいました。

現在の情報は「読むもの」から、YouTubeなどの動画コンテンツを中心とした「感じるもの」「つながるもの」へと変化しています。この変化に対して、新聞社はどのように対応すべきなのでしょうか。

グループワークでの企画提案

授業では、「新聞社の若手チームの一員として、大学生が”新聞的な価値ある情報”を自然に体験したくなるような仕掛け」を企画するグループワークを行いました。

学生たちからは様々なアイデアが出され、SNSとの連携、QRコードを活用した体験型コンテンツなど、デジタルネイティブ世代ならではの発想が光りました。

中でも印象的だったのは、「レポートコンシェルジュ」という企画です。大学生がレポートのテーマを入力するだけで、記者が選んだ記事と考察のヒントが届くサービスが提案されました。LINE公式アカウントやスマホアプリ、学内ポータルとの連携も想定されており、学生にとって身近なプラットフォームで新聞の価値ある情報に触れる機会を作るという斬新なアイディアです。林さんもこの提案に大変感心され、実際に会社でも同様の試みを検討されていたとのことで、学生のアイデアが実務の現場でも通用する可能性を感じることができました。

林さんからの貴重なフィードバック

林さんからは、私たちの企画に対して具体的で実践的なアドバイスをいただきました。特に印象に残ったのは、消費者が商品を手に取るきっかけづくりの大切さについてのお話でした。

広告の仕事をする上で最も重要なのは、どんなに優れた商品やサービスでも、消費者との最初の接点がなければ意味がないということです。新聞についても同様で、いかに読者との接点を作り、興味を持ってもらえるかが鍵となります。

広告業界で働く意味

林さんは、広告の仕事をする上で常に考えていることについてもお話しくださいました。単に商品を売るだけでなく、人々の生活をより豊かにし、社会に価値を提供することの重要性を強調されていました。

特に、メディアの役割が変化している現代において、従来の手法にとらわれず、常に新しい視点で物事を捉える姿勢の大切さを学びました。

学んだこと・感じたこと

この講義を通じて、メディアコミュニケーションの世界がいかに急速に変化しているかを実感しました。また、変化に対応するためには、従来の枠組みを超えた柔軟な発想と、消費者の視点に立った企画力が不可欠だということを学びました。

林さんが昭和女子大学の卒業生として、実際の現場で活躍されている姿を見ることで、私たち後輩にとって大きな刺激となり、将来のキャリアを考える上で、とても貴重な機会となりました。

おわりに

今回の特別講義は、教科書では学べない実践的な知識と、現場で働く先輩の生の声を聞くことができる貴重な機会でした。新聞というメディアの未来を考えることで、メディア全体の変化について深く考えるきっかけとなりました。

これからも、変化し続けるメディア環境に対応できる柔軟な思考力と企画力を身につけていきたいと思います。