こんにちは!現代教養学科2年の植田紗良、上村郁乃です!
12月8日(月)の「情報文化論(担当:見山謙一郎教授)では、メディアの最前線でご活躍されているビデオジャーナリストの神保哲生さんをお招きし、お話を伺いました。
神保さんから、メディアリテラシーを学ぶ上で私たちが知っておくべきこととして、メディアのクロスオーナーシップ、新聞の再販価格維持制度、記者クラブに関するお話を伺いましたが、これらは私たちが日常でアクセスしているメディアでは報道される機会がないため、気づくことができません。今回の講義では、このように私たちが普段知ることができないメディアの課題について詳しく説明をしていただきました。
神保さんのお話の中で、私たちが特に刺激を受けたお話を2つ紹介させていただきます。
1.情報の99.99%はメディア経由
当事者である自分自身が直接体験した一次情報以外の多くはメディアを通して知る二次情報です。そのため、自分の世界観がメディアから得た情報を元に形成されており、私たちはメディアに依存してしまっていると指摘されました。
特に印象に残ったのは「記者は危険な場所に行くべきか、行くべきでないか?」という問いに対し、そもそも「なぜそこが危険だということを知っているのか?」と問い直す視点です。
また、出版物の差し止め請求基準が、食品など他の製品と比べて特別に高いのは、「差し止めの妥当性を検証できないからである。」という点も印象的でした。
ここから、私たちがいかに一次情報に触れずに情報を判断していたのか考えさせられました。同時に、一次情報に当たることの難しさや限界を強く感じました。こうしたことから、情報の現象面にとらわれず、本質を知るためにも、情報の背景を疑う視点を持てるようになりたいと考えました。
2.日本のメディアは本当に機能しているか
メディアが機能していない社会では、「投票率の低下」、「現職再選率の上昇、新人当選率の低下」、「財政破綻」、「政治腐敗」が起こるというアメリカの研究で実際に検証されたことが、現在の日本の状況に重なっていることを学びました。このような現象が日本で起こっていることに対し、「日本のメディアは本当に機能しているのか」を疑う視点を持つことの重要性に気づくことが出来ました。
また、このような問題は、上記でも述べたように、本来、権力の監視機能を果たすべきメディアと政府との関係性を注視する必要性を感じました。私たちが誤った投票行動をしないためにも、メディアリテラシーはとても重要であるということにあらためて気づきました。
これからは、現象面にとらわれず情報の裏側にある本質を捉えるため、流れてきた情報を鵜呑みにするのではなく、自分から情報を取りにいく力を身に着けたいと考えました。
神保さん、今回はこのような貴重な学びの機会をいただき本当にありがとうございました。
【講義後の感想】
今回の神保さんのお話で、沢山のメディアの現状を知り、いかに情報の現象部分ばかり見ていたのかに気づかされました。メディアの存在意義についての話で、私は「記者は危険な場所に行くべきではないか?」という質問にYESかNO、それはなぜかだけを考えていました。しかし、今回の講義で「どうしてそこが危険なことを知っているのか?」というそもそもの前提を問う考え方を学びました。情報の現象面にとらわれず、本質を知るために、前提にある背景を疑う目を持てるようになりたいと考えました。また、情報の99.99%はメディア経由であり、メディアの報道が人々の消費行動や職業選択、投票行動など社会に大きな影響を与えていることを改めて学びました。メディアは「主権者が様々な選択をする上で真に受けていい情報を提供する機能を担う」とあります。しかし、記者クラブやクロスオーナーシップの現状を知り、メディアは主権者に選択させるほどの多様な情報を提供することができているのか、疑問を持ちました。現代教養学科の学生として、社会問題を考える上で、日本のメディアから与えられた情報だけでなく、海外のメディアや国際組織などの情報を自分で見て、より広い視点で考えられるようになりたいと思いました。また、情報をつなぐ力や、何が本当に真実なのか情報を見分ける力を持てるようになりたいと考えました。(植田紗良)
今回の講義を通して、自分が知っていると考えていた情報の多くが、人から聞いた話やメディアを通して得たものであることに改めて気づかされまた。私はこれまで、テレビやインターネットで見聞きした情報を無意識のうちに正しいものとして受け取り、自分の確かな知識であるかのように扱ってきました。しかし、それらはあくまで誰かの視点を通して伝えられた情報であり、必ずしも事実のすべてを反映しているとは限らないということを実感しました。また、日本のメディアが必ずしも十分に機能しているとは言えない現状について考えるきっかけにもなり、自分が「知っている」と思っていることが、実は報道の枠の中で与えられた限定的な情報である可能性が高いことに気づきました。報道されていないだけで、私たちが知らない事実や視点は数多く存在しています。今後は、メディアの情報を鵜呑みにするのではなく、「なぜこのような伝え方がされているのか」「他のメディアではどのように報じられているのか」といった視点を持ち、情報の背景や意図を意識しながら受け取っていきたいです。そして、自分が持っている知識そのものを疑い、自ら調べ、考え、判断する力を養うことの重要性を強く感じました。(上村郁乃)