【CLA Creative Lab 2025 – Vol.6】現代教養学科(CLA Creative Lab)×附属中高、中高大連携ワークショップVer.2~KOSE本社で中高生に向けの商品企画提案を実施

こんにちは!産学連携プロジェクトCLA Creative Lab*KOSEチームの大貫安愉美、佐藤亜沙美(現代教養学科3年)です!
この1年間、私たちはKOSEさんと連携をさせていただき活動をしてきました。前期は私たちZ世代の美容意識について自分たちの行動観察から価値観を深堀りし、後期はZ世代とα世代の美容意識の違いを知るべく、同じキャンパス内にある付属中学、高校の生徒さんとワークショップを重ねてきました。そして、1年間の活動の総決算として、2026年3月13日にKOSE本社にお伺いし、「中高生が考えるメイク(スキンケア)のスターターキット提案」をさせていただきました。
本ブログでは、今年1年間の活動を振り返るとともに、付属中学、高校の生徒さんと連携し、実施した中高生向けのスターターキットの提案について紹介させていただきます。

今年1年の活動の振り返り

前期は、KOSEの皆様と連携し、私たちZ世代自身の美容の意識について考えました。現代教養学科の学生を対象に、美容に関する悩みのアンケートを実施し、身体的・精神的ストレスやQOLも含めてZ世代の現状を把握しました。そこから、美容は外見だけでなく、心身の状態や生活の質にも関わるテーマであると捉え、Z世代の美容意識を”Beauty ×Wellness’という言葉で再定義しました。その一方で生まれた疑問として「美の基準の画一化」ということに着目しました。その背景には中学、高校時代の価値観や環境があるのではないかという仮説を立て、後期に入ってからは実際にα世代の中高生とワークショップを実施しましたが、仮説に繋がる結果は確認できませんでした。しかし、ディスカッションの過程で中高生の生の声や美容商品の購買実態のユニークさに気づき、後期は附属の中高生と一緒にメイク(スキンケア)のスターターキットの提案へと展開させ、学生と中高生混合の3つのグループに分かれ、提案内容を考えて行きました。

グループ1:メイク0日目-ヒロイン計画-

グループ1は、中高生がメイクに興味を持ちながらも、「何を選べばよいか分からない」「使い方が分からない」「失敗するのが怖い」といった不安を抱えていることに着目しました。そこで、この“分からない”を軸に、経済的・技術的・心理的な壁があると整理し、それらをやわらげる商品提案を考えました。
提案したのは、中高生の“初めて”に寄り添うメイクキット「メイク0日目 ― ヒロイン計画 ―」です。メイク初心者が最初の一歩を踏み出しやすいよう、キットの中でメイクが一通り完成する内容にしました。フェイスパウダーは色ムラやくすみを整え、初心者でも使いやすいように塗る場所が分かる工夫を加えています。マルチパレットはアイ・チーク・涙袋などに使える多機能な仕様にし、誰でも使いやすい色味で構成しました。さらに、使用方法を動画で確認できるQRコードを取り入れることで、「分からない」をその場で解消できるようにしました。リップはかわいらしさと特別感を持たせたデザインにしながら、使いやすさにも配慮しています。
また、パッケージには平成リバイバルを意識したスクールバッグ型のポーチを採用しました。中高生にとって身近なモチーフであるだけでなく、キーホルダーやシールなどで自由にアレンジできるため、自分らしく楽しめるデザインにしています。
この提案に込めたのは、単に化粧品を販売するのではなく、中高生の「分からない」「怖い」という気持ちを、「やってみたい」「楽しい」という前向きな体験へ変えたいという思いです。完成された美しさを求めるのではなく、まずは“メイクを始められる自分”になることを後押しする。その入り口として寄り添うことが、この企画の価値だと考えました。

グループ2:Make My story Kit

グループ2は、中高生向けアイメイクキット 「Make My Story Kit」 を提案しました。この名称には、「Make=メイク(化粧)」と「Make=創る」という二つの意味を込めています。単に目元を整えるためのコスメではなく、ユーザーが自分らしい物語をつくる第一歩となるようなキットを目指しました。SNSで「かわいい」が比較されやすい時代だからこそ、他人に合わせるのではなく、自分自身の魅力を見つけるきっかけになる商品を考えました。
企画の背景には、中高生にとってアイメイクが印象づくりの中心である一方、「やり方が分からない」「左右対称にならない」「色選びが難しい」といった不安が多いことがあります。特にアイメイクは失敗が目立ちやすく、その日の気分や自信にも影響しやすいため、挑戦すること自体にハードルを感じる人も少なくありません。そこで私たちは、学ぶ機会の少なさ、自分に合う基準の分かりにくさ、自己肯定感への影響という課題に着目しました。
こうした課題を踏まえ、キットにはミニマスカラ、ミニアイライナー、アイシャドウとチークをまとめたパレットを入れ、初心者でも使いやすいシンプルな構成にしました。ブルベ向け・イエベ向けの2種類を用意し、さらにQRコードからメイク解説動画を見られる仕組みを取り入れることで、「分からない」をその場で解消できるよう工夫しました。店頭では簡単なパーソナルカラー診断ができるシートを設置し、自分に合うキットを選びやすくすることも想定しました。
この提案には、目元への不安を減らし、再現性のある成功体験を通して「メイクは難しい」を「メイクは楽しい」に変えたいという思いを込めています。中高生が自分に合う可愛さを見つけ、自信を持つきっかけをつくることが、この企画の価値であると考えました。

グループ3:LUMI TEENS

グループ3は、2月中旬に行った中高生へのヒアリングから、メイクに対する悩みに着目しました。特に多く挙げられたのは、「何から始めればいいか分からない」「自分に合うものを選びたい」「ネットで気軽に購入したい」といった声です。また、価格帯もお小遣いで買える2,500〜3,000円程度が理想とされていました。
近年はSNSやYouTubeの影響でメイクへの関心は早まっている一方、コスメは安価ではなく、失敗への不安や親の理解といったハードルも存在します。こうした背景から、「自分に合うコスメと出会うきっかけづくり」「中高生に寄り添うブランド提案」「メイクを通じて自信を持ってもらうこと」を目的としました。
そこで提案したのが、10代向けメイクブランド「LUMI TEENS」です。“luminous(輝く)”という言葉をもとに、「ティーンが自分らしく輝くための、初めてのメイクブランド」というコンセプトを設定しました。
キットは初心者でも迷わず使える構成にしています。ベースメイクは1本で完成するオールインワンタイプを採用し、工程の不安を軽減しました。フェイスパウダーは乾燥肌用・脂性肌用から選べるようにし、肌悩みに対応しています。また、ブラシには番号をつけ、QRコードで使い方を確認できる仕組みにすることで、ツールの使い方までサポートします。
さらに、アイシャドウやチーク、ハイライトなどはイエベ・ブルベに応じて選択できるようにし、「自分に合うものを選びたい」というニーズに対応しました。マスカラも仕上がり別に選べる仕様にすることで、理想の目元に近づけます。加えて、クレンジングの解説も取り入れ、メイクだけでなく正しい落とし方まで学べる設計にしました。
販売はECを中心に設定しています。実店舗に比べて心理的ハードルが低く、自分のペースで商品を選べる点に加え、本キットのようにカスタマイズ性の高い商品とも相性が良いためです。また、動画コンテンツと連動させることで、購入後のサポートまで一体化できる点も強みです。
この提案は、単にコスメを販売するものではなく、「自分に合うものを選べた」「メイクが楽しい」と感じられる体験を提供することを目指しています。失敗への不安を減らし、メイクを通して自信を持つ。その最初の一歩に寄り添うことが、「LUMI TEENS」の価値であると考えました。

澤社長からいただいたメッセージについて

当日は、株式会社コーセーホールディングスの澁澤宏一社長が私たちの発表を聞いてくださいました。そして、3つのグループの発表の後、私たちに向けてメッセージをくださいました。
澁澤社長のお話で特に印象に残ったのは、「肌だけでなく感性もピカピカに磨き続けることが大切」という考え方です。肌と同じように、感性も何もしなければ衰えてしまうため、常に新しいことに挑戦し、変化を取り入れながら更新し続けることが必要であると感じました。外見だけでなく内面の感性も磨き続けることが、自分らしさや新しい価値を生み出すことにつながるのだと学びました。

活動を振り返って(学生から)

・この1年間、KOSEさんのプロジェクトに参加していなかったら学べなかったこと、経験できなかったことばかりで本当に実りある活動だったと感じています。大学生間での意見交換だけでなく、中高生からもリアルな声を聞けたことは今回の活動において、新しい視点を持つきっかけにもなったためとても有難く感じております。今回のプロジェクトで培った力を今後の就職活動や社会生活でも活かしていきたいです。困難な壁とぶつかり悩むこともありましたが、KOSEの方々の的確なアドバイスで企画を進めることができました。本当にありがとうございました!(佐藤)

・1年間の活動を通して、実際に社会で働いている方々に対して提案を行ったり、自分たちより下の世代であるα世代の中高生と話し合いを重ねながら提案を形にしていったりと、普段の大学生活ではなかなかできない貴重な経験をすることができました。立場や世代の異なる相手と関わる中で、自分自身の成長を実感するとともに、自分の価値観を更新するきっかけにもなりました。また、グループ活動を通して多くのコミュニケーションを取りながら、一つの提案をつくり上げる難しさと面白さも学びました。この経験を通して、社会に出た後も、直接的でも間接的でも誰かや社会の役に立てるように行動していきたいです!(大貫)

活動を振り返って(KOSEさんから)

1年間にわたる大きなプロジェクトにご一緒させていただき、誠にありがとうございました。今回の取り組みを通じて、現代教養学科の皆様と共に、「Z世代やα世代が美容にどのようなことを求めているのか」というテーマを追求し、私たちも多くの学びと刺激をいただきました。前期に大学生の美容意識について深く掘り下げていただいた内容は、社内でも共有いたしました。また後期には、附属中学・高校まで巻き込み、リアルな声を形にしたプロダクト提案へと昇華させてくださいました。皆様の熱意あふれるご発表に、社内の参加者一同、深く感銘を受けております。今回のご経験を糧に、皆様が今後さらに飛躍されることを心より応援しております。


*CLA Creative Labについて

現代教養学科で学ぶ「①なぜを問う力、②課題間の関係性を考察する力、③多様な価値観を繋ぐ力」を実践する産学連携プロジェクトです。
2025年度は大手企業3社と連携し、企業と学生が「フラットな立場」で議論を繰り返すことから、新たな価値創造に繋がるコミュニケーションデザインを構想しました。
2026年度からは「ソーシャルデザイン ラボ」として授業化され、現代教養学科と企業、社会を繋ぐ活動を更に展開していきます。
学科ブログはこちら⇒ https://content.swu.ac.jp/gendai-blog/tag/cla-creative-lab/