11月12日(木)、島田太郎教授(昭和女子大学大学院文学研究科)による、女性文化研究所第119回研究会「アメリカ文学における家庭」を学園本部館中会議室にて開催しました。
島田教授からは、アメリカの小説(戯曲)の特徴として、いくつかの例外的な作品をのぞいて、幸せな家庭があまり描かれていない、特に駄目な父親像であったり父親の姿が欠落していたりするものが著しく多いということを、様々な作家を例に挙げてお話していただきました。
さらに教授は、父親の存在が希薄であるという傾向に着目した小説研究がないことを指摘され、このような父親不在という傾向が生まれた理由を、アメリカという国の独自性と関係づけて、具体例を挙げつつ時代を追って説明されました。
現在大学院で勉強している学生たちを中心に、教員や卒業生たちが多く集まり、興味深く先生のお話を伺いました。参加者からは、移民について、また19世紀に活躍した女性作家たちについてなど積極的な質問があり、盛況でした。(記:廣田)