戦国時代の菓子、再現監修

客員研究員の荒尾美代氏は、京都の建仁寺塔頭霊源院で企画された「戦国武将の朝ご飯」の監修も参加した。監修・再現したのは、16世紀後半に記されたと考えられる『南蛮料理書』のレシピを中心に、「今川善元の朝比奈ちまき」「織田信長のコンペイトウ」「徳川家康のアルヘイトウ」と題した3品の菓子。「コンペイトウ」と「アルヘイトウ」は、ポルトガルを中心とした国から日本へ伝えられた南蛮菓子である。
練り切りなどの「和菓子」が京都で作られるようになるのに先駆けて伝来した南蛮菓子は、砂糖を必ず使うことに特色があり、それまでは「菓子」というと木の実や果物などのことであった日本で、「菓子は砂糖を使う甘いもの」という概念が定着するのに影響を与えたと考えられているそうだ。2023年1月29日に開催。次回は5月の予定。(志摩園子)