アカデミック・サロンとは、当研究所の所員研究員および客員研究員による研究紹介と交流を目的にしています。
第2回目の今回は、鶴田佳子先生に「トルコ都市のフィールドワーク:バザールから共同パン焼き窯まで」についてご紹介いただきました。
【内容】
トルコ都市において公共空間の空間形態から都市・地域の特性を見出すため、長年、イスタンブルをはじめるとするトルコ諸都市でフィールドワークを行っている。トルコの都市中心部にはバザール(トルコ語ではチャルシュ)と呼ばれる一大商業エリアが広がっている。この商業エリアの中には、伝統的な商業施設、店舗群、工房の他にモスク、ハマム(公衆浴場)など多様な施設が立地している。各地の地域特性は、特に賑わいの場であるバザール内の広場、街路、定期市でみることができ、地方都市においては居住地区での女性たちによる共同作業場、洗濯小屋やパン焼き窯の活用から地域の伝統文化が窺える。社会的なサポートも含め、各地の取り組みからトルコ都市の現状と特徴を紹介した。