アカデミック・サロンとは、当研究所の所員研究員および客員研究員による研究紹介と交流を目的にしています。
第3回目の今回は、池田先生に「アメリカニューヨーク市におけるコミュニティー形成」についてご紹介いただきました。
【内容】
私の専門は文化人類学で、これまでに、フィールドワークを通してニューヨーク市のコミュニティーガーデン運動を研究してきました。今回の発表は、コミュニティーガーデンを維持していく過程で生まれる交流や、ガーデンという緑地がそこにあるからこそ生まれる近所の人同士のつながりを考えるという内容でした。マンハッタンを中心にニューヨーク市内に数多くあるコミュニティーガーデンは、1970年代以降地元の住民たちが、近所に自分たちで築いてきた緑地であり、見た目や規模、植えられているものも多様な空間です。今ではニューヨーク市の環境にとってもコミュニティーにとっても重要な場所となっています。アカデミック・サロンは参加された皆さんのご意見を気軽に伺える会ということで、「コミュニティーとは」という質問をこちらからも投げかけ、日本のマンションの自治などのお話も出て、コミュニティーについて考える有意義な時間となりました。