アカデミック・サロンを開催 ④(2025年 6月25日)

アカデミック・サロンとは、当研究所の所員研究員および客員研究員による研究紹介と交流を目的にしています。
第4回目の今回は、当研究所の服飾グループを代表して小原奈津子先生に「ベトナムで発見された400~500年前のものと推測される衣服類の調査」についてご紹介いただきました。

【内容】
服飾グループ(下村久美子先生・伊藤美香先生・小原奈津子先生)が、Viet Nguyen博士(ベトナム東南アジア先史研究センター)との共同研究で進めている、ベトナムで発見された400~500年前のものと推測される衣服類の調査について報告した。
ベトナム北部Bac Kan地方の高い岩山の岩窟で発見された甕の中には、21点の衣服や布類が入っていた。このなかには、絹あるいは綿で織られた成人男女、こども用の衣服、および下着や裳などの他に、中心部が抜けた旗なども含まれていた。
本共同研究は、調査で使用されていた当時の衣服の特徴や布素材について調べることが主目的であるが、サロンの参加者は当時の持ち主がどのような状況でこれを岩窟に隠したのか、何故旗の中心部のみなくなっているかなどの謎に興味は尽きず、考古学のロマンを感じるひと時でした。