Open Lecture (in-person and online) 開催いたしました(2025年12月3日)

12月3日にオープンレクチャー「ラトヴィア人女性の歩み 文化と政治の150年」を開催した。これは、3日から図書館コミュニティルームにて開催している展示と呼応するものある。
オープンレクチャーでは、最初にズィグマールス・ズィルガルヴィス駐日ラトヴィア大使の講演は、「ラトヴィア:競争録ある未来へつながる北ヨーロッパのゲートウェイ」であった。歴史的に重要であった3つの港を通して、北欧やヨーロッパとつながっていることが強調され、日本と戦略的パートナーシップを結んで共通の価値観に立っていることが繰り返された。
次に、ラトヴィア大学のイヴェタ・ラインホルデ教授の講演は、「権力の再定義:ラトヴィア政治における女性たちの、進化し続ける物語」であった。
講演の内容は、ラトヴィアの特徴について、次の3点にまとめてみる。一つは、ラトヴィアは、歴史的に特異な経験をしてはいるが、民主主義にとってジェンダー平等が不可欠であることが重要であるが、実際には、伝統的社会規範と近代的なものの考え方に大きな開きがあること、例えば、実際に選挙でも候補者リストの下位に女性は置かれることがみられること。第2に女性の政治参加の展開は、政府による女性活躍推進プログラムや政策は実施されていないにも関わらず、自発的に増加していること、その背景として、女性の高等教育の割合が高く、学位取得者も女性が多いことが指摘された。最後に、北欧の影響についても言及があった。最後に、ラトヴィアの歴史的・象徴的な詩人・政治家であったアスパジアのことば「女性の自由無しに、民族の自由はない」を引用して独立運動のひとつに女性の参政権があったことも紹介された。
英語・日本語による質問も多数あり、貴重な講演を共有できた。