7月10日

7月10日は7と10の語呂合わせで「ナットウ=納豆の日」だそうです。ご存知でしたか?

日本の伝統食であり、健康食品でもあるため、「納豆」に関する本は数多く出版されています。
本学図書館でも色々な分野の納豆の本を所蔵していますが、変り種を見つけたのでご紹介します。

本学所蔵の 『童心文学の開花』(日本児童文学大系:2) や 『三人兄弟』 に収載されている、
菊池寛著「納豆合戦」
です。

「菊池寛」と聞くと、ドラマ化された『真珠夫人』を思い浮かべる方も多いと思いますが、仇討ちの非人間性を取り上げた小説「恩讐の彼方に」や、肉親への複雑な心情を描いた戯曲「父帰る」など“通俗小説”以外の作品も多数残しています。
雑誌「文芸春秋」を創刊し、芥川賞直木賞を制定するなど文壇に多大な貢献をした人物でもあります。

「納豆合戦」は主人公である「私」の少年時代の思い出です。
「私」や悪友は、貧しい盲目の老婆を騙して売り物の納豆を安く手に入れ、その納豆をぶつけ合う「納豆合戦」をして遊びます。
騙されていることに気づいた老婆が警察に相談したため、少年達は現場を押さえられ、そこで・・・

数ページの短編ですが、巧みな描写に惹きつけられます。
たまにはこんな「納豆」はいかがですか?

 

(『童心文学の開花』 B1近代文庫 017/52/2)
(『三人兄弟』 B1近代文庫 17/2666/5)

(S.T)