“歌舞伎”について、どんなイメージをお持ちでしょうか?
「難しそう」「よくわからない」なんて声が聞こえてきそうですが、実は様々な演目があり、様々なタイプの役者が居て、非常に間口の広いエンターテイメントとなっています。
そんな歌舞伎にまつわるエピソードにについて書かれた、ライトな読み物をご紹介します。
中野 翠 著 『歌舞伎のぐるりノート』 筑摩書房 2013.4
3F閲覧室 080/Chi/1007(ちくま新書)
歌舞伎の大きな魅力のひとつは、やはり「役者」でしょう。
贔屓の役者がいると、舞台というものは一層面白く感じられるものです。
著者にも6代目中村歌右衛門(なかむらうたえもん※)という贔屓の役者がおり、その存在感に圧倒されたエピソードや、対談の思い出などがちょこちょこ書かれています。
他にも衣装のお話や、舞台装置のお話、演目のお話など、“歌舞伎ならでは”のエピソードがイラスト入りで書かれています。
※6代目中村歌右衛門
2001年に亡くなった戦後を代表する伝説的女形。
著者は歌舞伎に惹きつけられることを“血が騒ぐ”と表現しています。
文章の隙間から、じわじわと伝染するその“血が騒ぐ”感覚をぜひとも体験していただけたらな、と思います。
(Rio)