ちょっとマニアックな作家・久米正雄

図書館3階コミュニティ―ルム内にて、

貴重書展示

「芥川龍之介・久米正雄・夏目漱石往復書簡」

を開催中です。3人の往復書簡の周辺資料も展示していますので、あわせてご覧下さい。

2016年6月21日~7月28日での展示の際は、芥川龍之介の作品が中心でしたが、今回は久米正雄の作品を中心に展示しています。この手紙を書いた数ヶ月後に夏目漱石は亡くなりますが、当時執筆中だった「明暗」も展示しています。

ところで、「久米正雄」という作家を知っていますか?
芥川とは、一緒に漱石の門下生となったり、雑誌「新思潮」を創刊したり、旅行に出かけたりと、仲の良い友人同士でした。
大正5年の夏、芥川と久米は千葉県一ノ宮海岸へ旅行に行き、滞在中の様子や文学に関することなどを手紙にしたため、漱石へ送っています。この時の往復書簡が、現在展示しているものです。

久米正雄の代表作のひとつに『破船 前・後編』(新潮社,1922‐23)があります。こちらは、漱石の娘・筆子に恋心を抱き、松岡譲との三角関係に発展するも結局恋に破れた実体験を元に書かれた小説で、当時大変な話題となりました。

この機会に、ちょっとマニアックな作家・久米正雄にも目を向け、芥川龍之介・夏目漱石の世界に触れてみてはいかがでしょうか。秋桜祭期間を含む、11月28日(月)まで展示しています!