【本の紹介】大学生アルバイトのおすすめ本を紹介します- 3 –

大学生アルバイトのおすすめの本 第3弾を紹介します。
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タイトル:それは宇宙人のしわざです
著者  :葉山透
出版社 :株式会社幻冬舎
出版年 :2017.12.20
請求記号:913.6/Hay

「地球のみなさん、私はいま木星のそばにいます。誰かいませんか?地球のみなさん、私はいま木星のそばにいます。誰かいませんか?地球のみなさん、私はいま・・・」
(9ページより引用)
小学生の頃、宇宙人との交信に成功した経験から宇宙人の存在を信じる宇宙人マニアの天才男子高校生、竜胆は周囲の人から宇宙人の存在を信じてもらえず、ひきこもりになっていました。
そこに、ファッション雑誌から急遽オカルト雑誌に配属となった新人雑誌編集者の雛子が取材に訪れたことから二人の関係は始まります。

人間嫌いで極端な性格の竜胆が前向きでガッツある性格の雛子にゆっくりと心を開きつつ、宇宙人関連の事件を次々と解き明かしていきます。二人の掛け合いには勇気づけられ、ときには微笑ましくて笑ってしまいます。

「ET:私には夢があります。」
「ET:私は私を失いたくありません。」  (270ページより引用)

全3話からなる中の最終話。二人は遂に10年前の宇宙人との交信に成功します。しかし、その宇宙人の正体、真相が明らかになるにつれ切なくなり、ロマンチックな最後には感動させられます。

『9S』『0能者ミナト』など、大人気シリーズを手掛ける著者による、SFミステリー小説。難しいSF要素もなく、SFにあまり興味のない方でも楽しめる一冊です。
ぜひ、お手に取ってご覧ください。  (C.H)



タイトル:レインツリーの国
著者  :有川浩
発行  :株式会社 新潮社
出版年 :2009.7.1
請求番号:080/Shi/あ62-1

ある本のラストをただ茫然と受け止め、周りの友人には読書好きの友人がいないため話せず十数年の月日が過ぎていた。ふとそんなことを思い出した伸行はネットでその本のレビューを見つけ、思わずレビュー主の「ひとみ」にメールをする。そこから二人のメールのやり取りが始まり、伸行はだんだんひとみと会いたいと思うようになるが、ひとみは会えないと主張する。「直接会うのが駄目なら、せめて電話でも。」と伸行が提案をしたところなんと直接会うことに。
ようやく会うことが出来た二人だったが、ひとみにはある隠し事があった…。

この小説の前半では、一冊の本についてメールで感想を送りあっていますが、女性視点や男性視点、読む人によっても解釈が違うことがわかります。その解釈が違うからこその感想を話し合うという楽しさが伝わってきます。直接会った後には、ひとみの隠し事についてのメールのやり取りが続き、ひとみの過去がいろいろ明かされ、最後にはこの本のタイトル『レインツリーの国』の意味を理解して温かい気持ちにると思います。

皆さんもぜひこの本を読んで感想を語り合ってみてはいかが? (H.F)
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