貴重資料デジタル展示のご紹介

皆さん、こんにちは!

昭和女子大学図書館には、本学の歴史と特色を物語る30もの特殊文庫と特殊コレクションが収蔵されているのをご存知でしたか?
その中でも、特に貴重な資料として指定されているものが約2万2千点もあります!
そして毎年、春に開催される展示「昭和学園教育の礎」で紹介された資料を、ご自宅でも手軽にご覧いただける、音声付きのスライドショーとして「貴重資料デジタル展示」としてYouTubeで公開されているんです!
今回は、このデジタル展示の中から、本学の三大コレクションである「近代文庫」「女性文庫」「トルストイ文庫」を中心に、選りすぐりの貴重な資料をご紹介します。

「昭和学園教育の礎Ⅰ」令和2(2020)年から

英国詩人エドマンド・ブランデン氏が、昭和34(1959)年6月11日に「女流作家と女流詩人」と題した講演を行った際、記念に自筆で詠んだ英詩は、当時の文化交流の一場面を伝える貴重な記録と言えるでしょう。
美しい色彩で描かれた奈良絵本は、当時の人々の生活や文化を鮮やかに映し出す資料です。物語の描写を通して、当時の社会や人々の感性を垣間見ることができます。
我が国の初代国会仮議事堂の図面。竣工後わずか2カ月で焼失した木造2階建ての議事堂で、図面を見ると日本語で部屋名称と寸法が記入されていることがわかります。
錦絵「貴女裁縫之圖」「近世美事鏡」は、明治時代の女性の洋裁教育や裁縫学校の様子を生き生きと描いた錦絵です。当時の女性たちが遊びに夢中になることなく、裁縫の行を学ぶ勤勉な姿が描かれています。

「昭和学園教育の礎Ⅱ」令和3(2021)年 から

『天保日記』(井関隆子日記)は、天保の改革期という激動の時代を生きた旗本夫人、井関隆子が56歳から60歳の間に綴った日記です。四季の移ろいや人物評、社会、政治、学問、文学に至るまで多岐にわたる記述は、当時の貴重な一次資料です。
天保14年11月5日の記事は、NHKの特番「浮世絵ミステリー 歌麿・国芳ヒットの謎 ~江戸 メディアの闘い~」で紹介さました。『天保日記』は多くの研究者が閲覧し、江戸東京博物館などの展示会にもよく出陳された、貴重な日記です。

「昭和学園教育の礎Ⅲ」令和4(2022)年から

幸田露伴、尾崎紅葉、泉鏡花らの俳句は、近年新たに近代文庫に加わった自筆資料です。その筆跡からは、作品に込められた想いや息遣いが伝わってくるでしょう。
トルストイ文庫の『Нива』(ニーヴァ)は、文豪トルストイの最後の長編小説『復活』を絵入り雑誌『Нива』に掲載された『復活』の頁のみを集め製本した、初版本とも言える貴重な資料です。初期の作品のかたちを知る貴重な一冊と言えるでしょう。
特殊コレクションの維新前舊儀式取調御用下繪は、明治維新前の儀式に関する貴重な下絵です。歴史的な価値が高く、当時の文化や慣習を知る上で重要な資料です。元は4軸の巻物でしたが、本学第7代学長兼元図書館館長の樋口太郎教授が在職時に長期保存に耐え得るよう、111枚に分断、修復しました。
その他、昭和女子大学の創立に関わった人々の写真や著作物を通して、学園の歴史を深く知ることができます。


いかがでしたでしょうか?
昭和女子大学図書館の貴重資料デジタル展示は、歴史、文学、文化に触れる絶好の機会です。
ぜひ、ご自宅でゆっくりとご覧いただき、新たな発見や感動を体験してください。