翻訳書を出しました

<日文便り>

8月末に翻訳書を出しました。エリオット・アロンソン、シェリー・パトノー著『ジグソー法ってなに? みんなが協同する授業』(昭和女子大学教育研究会訳 丸善プラネット)という本です。原著はElliot Aronson, Shelley Patnoe  Cooperation in the Classroom: The Jigsaw Method  (1997  reprint 2011)です。

ジグソー法は、学校の授業での学習方法の一つで、グループでの教え合いを中心としたものです。具体的な方法については、是非本書を読んでみてください。

本学の卒業生たちと一緒に作業を進めましたが、改めて感じたのは、日本語にすることの難しさでした。英語としては理解しているつもりでも、それを日本語にする時に適切な言葉が出てこないという思いを繰り返し経験しました。翻訳に必要なのは外国語の力以上に母語の力だと言われますが、本当にその通りであると痛感しました。

原著と翻訳原稿を何度も読み返し、互いにチェックをしましたが、誤解や誤訳などがあるのではないかと案じています。それでも、一年半あまりの作業を通じて、多くのことが学べたと思っています。そして一冊の本を訳すという経験が、一緒に翻訳をした若い仲間にとっても、大きな財産になることを祈っています。

(TO)