<日文便り>
槍田良枝教授担当の「創作B(俳句・短歌)」では、講義の他、実作も行います。
これまでに10月と11月に句会を二度開催しています。
受講者は、始めはただ言葉を連ね、17音に仕立てていましたが、
句会を重ねるごとに、季語が生かされたとても味わいのある句を作れるようになってきました。
12月15日には、黛まどか先生主催の句会を行いました。
*黛まどか先生は現代を代表する俳人であり、今年度から日本語日本文学科客員教授です。
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
今回の句会の席題は「冬の星」と「柚子湯」です。
今回は三回目の句会となり、受講生は独自性のある季節感豊かな句を詠みました。
まずは受講生による選句を行い、槍田教授が披講を行いました。
次に受講者による鑑賞です。学生ならではの視点でそれぞれの句を解釈していました。
そして最後に黛先生から講評をいただきました。特選句、佳作について講評していただいた後に、
それ以外の句についても感想を述べていただきました。
学生は現代を代表する俳人である黛先生からお褒めの言葉をかけていただき、感激している様子でした。
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黛先生が選んでくださった特選句と佳作を紹介します。
特選句
自転車を漕ぎオリオンを仰ぎ見る 大和田緋莉
星空を指差す君の息白し 波多野優子
亡き人の言葉の重さ寒北斗 槍田良枝
柚子湯してひたと平和を祈りけり 森竹愛子
佳作
ささやかな記憶をたどる冬の星 森下愛子
時超えていのちを燃やす寒昴 鈴木日奈子
柚子風呂やわが身の業もゆるびゆく 槍田良枝
脱衣所でふわりと香るゆず湯かな 大和田緋莉
(KW)