<日文便り>
こんにちは。日本文化発信プロジェクト担当の山本です。
日本文化発信プロジェクトは、日本語日本文学科で行っているプロジェクト活動で、日本の文化を外国人にわかりやすく紹介する取り組みです。今日は、先月11月27日に行われた「頭と体を使って楽しむ狂言講座」について、ご報告します。この催しは、講師として和泉流狂言師の野口隆行氏をお招きし、日本の伝統芸能である狂言の体験を通して、SWU(昭和女子大)とTUJ(テンプル大)との交流を行うことを目的として企画したものです。
当日は、SWUとTUJの学生・教職員、あわせて41名の参加がありました。当日は、SWUのプロジェクトの学生による狂言の紹介、野口隆行氏による狂言のしぐさとせりふの体験、狂言装束の体験、最後に狂言小舞「七つになる子」の実演と進みました。SWUの学生によるクイズを交えた紹介では、狂言に登場する蚊や茸(きのこ)の精に、大きな驚きの声が上がりました。
続いて行われたワークショップでは、「柿山伏」の冒頭、山伏が柿を食べるまでの場面の実演があり、その曲中の台詞としぐさを、全員で演じました。野口氏の後について繰り返し台詞を言い、体を動かしていると、初めはぎこちない動きだったのが、次第に大きな声で、体も思い切り動かし、時折笑い声を上げながらも真剣に取り組んでいました。
中休みにSWUとTUJの交流を兼ねたブレイクタイムがあり、後半は狂言装束の体験です。「柿山伏」の柿の木の主の装束をTUJの学生さんが身に着け、野口氏から装束に関するお話を伺いました。身近に装束を見ることができる貴重な機会でした。最後に野口氏の狂言小舞「七つになる子」を堪能し、充実した2時間の講座でした。
日本文化発信プロジェクトでは、これまでも留学生に狂言を紹介する催しを行ってきましたが、今回は体験を交えた企画で、これまで以上にスムーズに交流ができたようです。20時過ぎに会が終わっても、いくつかのグループが残って話を続けている様子が印象的でした。
次回は、運営に携わったプロジェクトの学生からの感想を紹介します。
(山本晶子)