インスタグラムで始まった「日文生ブックリレー」をブログでも掲載しています。
今回で第43回目です。
日文公式のインスタグラムでは、学科の行事や学生の活躍も随時、アップしています!
是非覗いてみてください。
日文アカウント:@swu_nichibun_official
①MTさん
こんにちは!美味しいものが大好きなMTです。
授業後に友達と食事をすることが多いのですが、三軒茶屋はとにかく飲食店が多いので飽きません!
おしゃれな居酒屋も増えているので素敵なところだとつくづく思います。
私が紹介するのは湊かなえの『サファイア』という短編集です。
どの短編も読み応えがあって素敵なのですが、今回はその中から一番好きな『猫目石』という短編について紹介します。
【あらすじ】
夫・妻・娘の3人は、円満で隠し事のない家族だった。
しかし、マンションの隣に住む坂口という女性と話をするようになったことで家族が持つ様々な真実が明らかになっていく。
この短編をはじめて読んだ時、人間の脆弱性を目の当たりにしたような気分になりました。
たった1人の悪意だけで、秘密を抱えた家族3人くらいどうにでも出来てしまうのだと納得してしまいそうになります。
秘密が暴かれた家族のその後も興味深いポイントです
生活感漂う描写がどこか気味悪いですが、トリックに欺かれた時の快感には虜になってしまいます!
ぜひ読んでみてください!
②MYさん
こんにちは!殺陣が趣味のMYです。
今回私が紹介するのは、世阿弥著、野上豊一郎・西尾実校訂の『風姿花伝』です。
著者や書名は、歴史の授業などで聞いたことはあっても、実際にどのような内容なのか、知っている人は少ないと思います。
私も、大学の「日本の演劇」という授業で取り上げられるまで全く内容を知りませんでした。
これは、室町時代の能役者である世阿弥によって書かれた能という芸能についての書物です。
句読点やふりがな、注釈があるため、「室町時代に書かれたものを読むのは難しそう…。」という方でも安心して読むことができます。
また、「能について詳しく知らない…。」という方にもおすすめです。
この書物は、能役者のそれぞれの年齢に応じた稽古の仕方や、役の演じ方について詳しく書かれていますが、実は、現在の様々な芸能や、人が人生の中で成長していくための教訓にもなるような言葉がたくさんあります。
七歳から稽古をはじめ、成長していく中で起こる様々な転機とどう向き合うべきか、記されています。
例えば、十七、八歳は、声変わりや身体的成長によって、今まで持っていた可愛らしい子どもとしての魅力を失い、調子が悪くなってしまう時期であると書かれています。
しかし、そこであきらめてしまうのではなく、周りの人から笑われたとしても、今が頑張る時だと信じて懸命に稽古することを伝えています。
他の年齢についても、自分の年齢に合った演じ方や稽古をすること、調子が良い時期も自分を過大評価することなく、いつでも能に真摯に向き合うことの大切さが書かれています。
それは能に限らず、人生の中のあらゆる場面で役に立つ考え方なのではないかと思います。
勉強や芸術、スポーツなど、今何かを必死に頑張っているすべての人に読んでほしい一冊です。
自分を成長させるヒントになるかもしれません。
気になった方は、是非読んでみてください。
次は、コスメ収集にはまっているTKさんです。よろしくおねがいします!
引き続きブックリレーを更新していくのでお楽しみに😊
(UR)