(日文便り)
受験生の皆さん、こんにちは。
古典文学担当の山本です。
今日は、日本語日本文学科(日文)の特色ある学びの一つである、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)との交流活動について紹介します。
日文ではTUJの日本語学科と連携し、授業内での交流や日文の学生有志S×Tarsが企画するイベント等、様々な交流活動を行っています。この活動の一環として、11月2日に、日文の客員教授である黛まどか先生をお招きし、「Haiku for peace by SWU×TUJ」と題した句会を行いました。この「Haiku for peace」は、黛先生の呼びかけで始められた取り組みです。
https://kyoto.haiku819.jp/ja/20220319-1/
学生それぞれが「Peace – 平和」をテーマにした俳句を作り、その句を持ち寄っての句会となりました。この句会に参加した両学の学生は、事前に俳句の作り方を同じ動画で学び、俳句作りに挑戦しました。作句の指導は、昭和女子大学名誉教授の槍田良枝先生が担当してくださいました。
当日は、黛先生と親交のある昭和女子大学総長の坂東眞理子先生のご挨拶でスタートし、
その後、黛先生から俳句の鑑賞についてのお話がありました。参加した学生達は、それぞれ選句(よいと思う句を選びます)を行い、それから披講(選ばれた句を読み上げます)、講評と続きます。句を選んだ理由や句に込めた思いを話し合いながら、それぞれの句を鑑賞しました。
今回の句会で特選に選ばれた2句を紹介します。
・名月を母と見上げた誕生日 (昭和女子大学/A.N)
・帰り道子供の笑い紅葉散る (テンプル大学/N)
特選に選ばれたお二人には、黛先生よりご著書が贈呈されました。おめでとうございます。
以下、句会に参加した学生の感想です。
・俳句を詠むのは中学生以来でしたが、限られた文字数に詰め込み過ぎず言い尽くすことの難しさと面白さを感じました。また、他の方が詠んだ同じテーマの俳句を鑑賞する経験は初めてで、刺激になりました。
・俳句、というものについて、今まで深く考えたことはなかったですが、今日の句会に参加したことと、黛先生のお話を沢山聞かせていただいたことで、俳句について理解を深めることが出来たと感じています。自分の作った句についての先生方の講評を聞き、とても勉強になりましたし、短い句の中で、自分の言葉がどのように人に受け取られるのか、またどのような言葉が伝わりやすいのかなども学ぶことが出来たと思います。
・非常に興味深い内容であったとともに、俳句を通して私たちの持ち得る感情を見つめることができた良い機会でした。特に、TUJの学生とこうした機会を得られたことは大変貴重であると感じます。俳人の方々も外国人だから、と特別視することなく、私たち昭和女子の学生も含め、平等な立場で俳句の可能性を考えられたことが喜びでした。国籍を超えて「ことば」によって繋がる経験になりました。
〔TUJ〕
・俳句について色々勉強できて、とっても楽しかったです。
・俳句に限らず、色々なことの参考になりました。
それぞれの学生が、句に込められた思いを共有することで、改めて平和について考え、穏やかな世界であることを願う一時となりました。
(山本晶子)