〈日文便り〉
こんにちは。古典文学担当の山本です。
今日は、2025年2月10日の午後に開かれた、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)と本学(SWU)との交流イベント、「狂言ワークショップ」について、ご紹介します。講師は、和泉流狂言師の野口隆行さんで、今年で6回目となります。参加者は、TUJ生16名、SWU生15名と、教職員6名の総勢37名が、2時間余り、狂言の世界を楽しみました。
まずは、参加学生が7つのグループに分かれての交流会からスタートしました。この交流会の企画は、本学とTUJとの交流を推進する、日本語日本文学科の学生団体SxTars(スターズ)によるもので、今回のテーマは「今、ハマっているもの」「日本の好きな行事・文化」「行ったことのある県」といった題で話し合い、親睦を深めました。参加者の中には、日本語初級者の学生もいましたが、スマホの翻訳機能を使いながら、熱心に話し込んでいる様子が印象的でした。
その後は、狂言ワークショップとして、前半は狂言クイズや狂言「柿山伏」の冒頭の場面を鑑賞し、グループ毎で「泣く」「笑う」といった狂言の演技に挑戦しました。
野口さんの大きな笑い声に驚いていた学生たちも、狂言の笑い方を習って、一緒に大声を出していました。
後半は、狂言装束の着付けと狂言小舞「暁の明星」を鑑賞しました。狂言装束の着付けには、TUJ生の2人がモデルとなり、太郎冠者と女性の装束を身につけました。二人がかりで装束を付けていく様子に参加者は見入っていました。
最後に参加者全員で記念撮影して、会は終了しました。
会が終わっても、会場に残って話を続けている学生たちの姿があり、両学の交流という目的は達せられたように思います。
参加した学生からの感想を紹介します。
・TUJの方と話して、初めは緊張していたが、仲良くなることができて、とっても嬉しかった。また、狂言についての説明を聞くだけでなく、クイズ形式にしたり、狂言の動作やセリフを体験したりして、楽しみながら理解を深めることができてよかった。
・狂言の装束や扇など間近に見ることができて良かった。
・4年間毎年参加させていただきました。今回も、楽しく異文化交流しながら狂言について学べたことを嬉しく思います。声を出しての感情表現や、扇等を使った動作の体験では、みんな積極的に参加していて、とても楽しんでいる様子がうかがえました。また、野口さんの演技や舞を今年もみることができ、発声や姿勢、足の踏み出し方等、細かいところまで全身を使って行う芸であることを改めて感じ、洗練された動きに感動しました。
・It was really fun and I enjoyed it.
・I really enjoyed the demonstration and getting a chance to try it in front of everybody.
このように世田谷キャンパスでは、TUJとの交流活動がいろいろと企画されています。
日本語日本文学科では、SxTars(スターズ)の学生が中心となって、交流イベントを企画・運営しています。今年は、昼休みを使っての日本の昔話のアニメ鑑賞会が好評で、毎回10~20名のTUJ生が参加していました。
ぜひ皆さんも興味のある企画に参加して、異文化交流を楽しみましょう。
最後に、この交流イベントにご協力くださった野口隆行師と関係の先生方に、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。
(山本晶子)