西洋美術史を担当しています木下亮です。
12月の初め、2年生と東明学林でみかんの収穫をしてきました。青空に映えるオレンジ色、枯葉を踏みしめるときの乾いた音、静寂のなかで時折あがる歓声。今年のみかんも美味しかった。このみかんの収穫は歴文の年中行事のようです。
たしかに日本には四季を楽しむ伝統と文化がありますが、ヨーロッパの美術でも農作業をテーマにした月暦図や四季の寓意像が描かれます。それを理解するためには、知らない土地の四季の変化を想像しなければなりません。自分の手で採ったみかんの触覚と戸外で食べたその味は、その想像力を高めてくれるかもしれません。
さて、春から新学期が始まる日本では、冬に向かって、学生の皆さんの勉強が目に見える形で実を結んできます。秋桜祭の後、クリスマスの前に行われる2年生の学寮研修のみかんの収穫は、来年の就活準備や、再来年の卒論のことを思い出させてくれます。