歴文生の夏休み その7 ~~ベトナム・ホイアン研修旅行の巻~~

歴史文化学科では海外研修旅行も開催しています。「歴文生の夏休み」第7弾では、8月後半に菊池誠一先生(ベトナム考古学)の引率のもと、ベトナム中部のホイアンにて行われたベトナム考古学調査のようすをご紹介いたします。

参加したのは、3年生5名、4年生6名、大学院生1名に菊池先生を加えての13名。日程の概略は以下のとおりです。

 

8/16 成田発 ハノイへ。
8/17  歴史博物館、民俗学博物館など見学。
8/18~8/28 ホイアンにて考古学調査。

この間、世界遺産のミーソン遺跡見学。
ホイアン国際シンポジウム出席。

8/29 深夜便にて早朝帰国。

今回は研修に参加した3年生に質問をして、その回答をまとめることにいたしました。海外研修ではどんな濃密な体験があったのでしょうか!?お楽しみ下さい!
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Q1 ホイアン研修ではどんな実習を受けて、どんな力が身につきましたか?

 

ホイアン調査は、陶器の実測陶磁器の分別古銭の計測と拓本中華会館の石碑の拓本という4つの仕事に分かれており、その中でも私は陶器の実測のチームにいました。陶器といっても、ベトナムの焼き締めの陶器で固くしっかりしたものです。私が主に実測を行ったのは円盤や瓦で、平面図と断面図をとりました。研修を通じて、実測の技術がしっかり身につきました!(Mさん)

 

陶磁器の接合では文様ごとに陶磁器の分類をしました。たくさんの陶磁器を実際に見て触ることができ、見分け方を覚えました。(Kさん)

 

ホイアン研修で、私は古銭のサビ取り、拓本を取りました。また、資料にするために、2006年に出土した陶磁器の写真を撮ったり、碑文の拓本をとりました。どの作業においても丁寧に取り組むことの大切さを学びました。そして、論文で使用されるような貴重な資料について、一つ一つの作業を真剣に取り組めたことが、自分にとって良い経験になったと思います。(E.A.さん)

 

私は古銭の重さ・直径・厚さなどのはかり方を教わり、そのデータをエクセルに打ち込む作業と、2006年に日本橋のたもとから出土した磁器や陶器類の点数を博物館で数え、接合可能なものを探しました。さらにホイアン市内にある中華会館の碑文で拓本をとる練習をしました。拓本のとりかたは現地の博物館の人に直接教わることができたので、ベトナム式の拓本のとりかたを身につけることができたかなと思います(H.Y.さん)

Q2 実習で一番印象に残ったことはなんですか?

 

碑文に紙を置いて、紙に水で濡らしたタオルを押し付けていく拓本作業のときに、どうしても紙にシワや空気が入ってしまい、上手くできなかったのですが、現場監督をなさっていらした先生が、シワや空気が入れずに紙を貼る方法を丁寧に教えてくださったことが印象に残りました。(E.A.さん)

 

菊池先生と離れて、現地の先生に直接指導を受ける機会もあり、言葉も通じず最初は戸惑いましたが、振り返ってみて、とても貴重な経験ができたと思っています!最後は笑顔で握手をしてお別れしましたよ(H.Y.さん)

 

とても暑いなかの実習を大きな扇風機1台と自然風で乗り切ったこと。暑くはあったのですが、日本の暑さとは違い、ベトナムの方が住みやすい気候だったことが印象に残りました。(Mさん)

 

現地で様々な実習や授業を受けました

Q3 実習以外の部分で一番印象に残ったことはなんですか?

 

ごはんがとてもおいしかったです特に気に入ったのは空芯菜とにんにくの料理です。おいしくごはんが進みましたジュースはほとんどが絞りたてで、私はレモンジュースとスイカジュースが好きでした。あとはカフェスワダーという濃いコーヒーと練乳の飲み物がおいしかったです。ごはんがおいしすぎて行きに履いてきたズボンを帰りに履いたらきつかったです(Kさん)

 

お金の計算がたいへんでした。ベトナムは桁が多いので苦労しました。物価は安いんですけどね。(E.K.さん)

 

観光地ということもあるのでしょうが、市内を歩けばみんなが「こんにちは」と声をかけてくれたことです。たまに「アニョハセヨ」とか「ニーハオ」といわれることもありましたよ 🙂 また、おそらくバイクタクシーをしているおじさんが、誘いを断る度に「なんで~」とつっこんできて、「バイクおじさん」と呼んでいました(H.Y.さん)

美味しそう!!!

 

 

Q4 ベトナムの印象は!?

 

基本的に時間がゆっくりと進んでいるような感じで過ごしやすく、食べ物も美味しいです。現地の人とも仲良くなれますし、また行きたいなと思わせてくれるところだと思いました。(E.A.さん)

とにかくバイクが多いハノイもダナンもホイアンもどこ行ってもバイクがたくさん!曲芸みたいな乗り方の人もいて見てて飽きないです。こどもは基本ノーヘルでその訳は「子どもだからまぁ平気か」とのこと。それでいいのかベトナム…4人乗りも見かけました。ホイアンは昼間は暑いため人通りが少なく、夕方から人が増え、夜は毎晩お祭りのような賑わいでした。ベトナム人は朝早くから活動し、昼の暑い時間は休み、夕方また涼しくなったら活動を始めるらしく、とても羨ましい生活をしているなと思いました。バイクに乗ったおねえさんに「味の素ー!」と叫ばれたのも印象に残りました。(Kさん)

 

ベトナムはとにかく暑いという印象でしたが、実際は朝晩は涼しくて過ごしやすかったです。また、ホイアンの夜は毎日がお祭りのようで、ランタンの明かりがキラキラしていて幻想的でした。ベトナム料理もあっさりした中華という印象でとても美味しくて私は2キロ太りました(笑)(H.Y.さん)

 

マイペースです。人ものんびりでお店ものんびりです。ホイアンにいた期間が長いためホイアンの印象になりますが、ホイアンはどこもかしこものんびりしていてみんなマイペースに動いています。気が楽ですね。(Mさん)

ドリンクも大人気!?

 

Q5 下級生や受験生へひとこと!

 

研修前、菊池先生に「ベトナム行って嫌いになる人はいない」と言われましたが、まさにその通りでした!今回2週間の研修でしたが、もうあと2、3週間くらい滞在したいと思えるくらい、ベトナムは良いところでした。帰国してから「ベトナムに行きたい」ではなく「ベトナムに帰りたい」と言いたくなる程、ベトナムが好きになります(Kさん)

 

海外研修を通して様々なことが学べると思います。海外で研修や実習というのは貴重な体験であり、色々な発見があり、楽しいです。(E.A.さん)

 

ベトナムに行って実習を行うことで、実物資料を扱わせてもらえたり現地の人々とふれあうこともできます。また観光したり、買い物したり、アオザイ作ったり、と実習以外にも楽しいことがいっぱいの二週間でした(*^^*) (H.Y.さん)

 

海外へ行くという体験は人をプラスの方向に変えていくと思いますので、是非海外へ行ってみてください。(Mさん)

菊池先生「ベトナム行って、嫌いになる人はいない」

 

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3年生のみなさま、ありがとうございました!!

実習もそれ以外も充実という印象でしたね。特に実物資料を触った経験というのが今後のみなさんの研究の土台となっていくのでしょうねぇ~♪ 2週間という長期の研修なのに、まだいたいと思うベトナム!みなさんも歴文にいらして調査に参加してみませんか!!