【歴文生の海外体験】ボストン・日本文化プログラム [2014年11月02日(日)]

こんにちは、松田忍です。

歴文ブログでもお伝えいたしましたとおり、10月29日には歴文・短期海外研修説明会を開き、そのなかでボストン短期海外研修「日本文化プログラム」の概要を説明いたしました。

席上では、同プログラムを2年前に履修した佐藤翼さんと出澤梓さん(ともに現・歴文3年)に体験談をお話しいただいたのですが、なにぶんお昼休みの短い時間を利用しての説明会だったので、もっとゆっくりと色々と聞いてみたいなぁという部分もありました。

ということで……お二人に追加インタビューし、さらにボストン研修の魅力、日本文化プログラムの魅力を伝えていきたいと思います。日本文化プログラム参加を迷っている学生は必見ですぞ!!

松田:水曜日は説明会で体験談を話してくださってありがとうございます。話を聞きに来た学生にも充分ボストンの魅力が伝わったのではないかと思います。ただ当日は時間が少し足りなかったのが残念だったよね。あらためてインタビューさせてください。よろしくお願いします。

佐藤・出澤:よろしくお願いします。

松田:こないだの説明会に来ていた歴文生はみんなボストンにいきたいという気持ちは充分にあるみなさんだと思うのですが、ただそれを実現させるとなると、まとまった額のお金が必要だし、海外だし、ということでご家族の賛成が得られるかどうかという問題は大きいですよね。お二人の場合は親御さんは最初から賛成してくださいましたか?

出澤:私の場合は安全面で随分心配されました。特に言葉の面で、英語を話すのも聞くのも苦手という状態だったので、そんなのでアメリカに行って本当に大丈夫か?という感じでした。

佐藤:私はプログラムの内容を親に説明するのが大変でした。特に、私たちが参加した時はプログラムができた最初の年だったので、なかなかプログラムの概要をつかむことができませんでした。でも今はプログラムも固まってきていますし、そういう意味では安心ですね。また、お金の面については幸い2人とも奨学金を受給する権利をもらえたので、ずいぶん背中を押されました。実際に奨学金が入金されるのは、帰国後、報告書を出してからになるわけですが。

松田:お二人とも初海外だったわけですが、実際にいってみて、安全という意味ではどうだったんだろう?たとえば入国から着寮までの流れに不安感はあった?

出澤:空港までボストンキャンパスの専用バスが出迎えに来てくれますし、不安感はあまりなかったです。

松田:そのほかの授業や生活では?

佐藤:研修に出る時も、バスでの移動だったので問題ないですね。宿舎では、RAさん(Resident assistant)にいろいろとお世話になりました。RAさんとはいろいろと生活面でのサポートをしてくださるアメリカ人のお姉さん的存在です。ボストン宿舎の寮棟のことをウイングというのですが、ウイングごとに一人RAさんがいてくださるんですよね。困った時には相談できて、私たちは買い物について来てもらったりしました。基本的には外に出る時には2人以上じゃなきゃいけないというルールがあるので1人で街で困ってしまうということはないんですけど、もしそれでも不安な時にはあらかじめ相談して一緒に着いてきてもらうこともできますよ。

松田:まあ、全員が希望しても人数的に対応できないので、そのあたりは職員さん含めて応相談ってところみたいだね。制度的な話をすると、RAさんはボストンに泊まり込みで住んでくださっていて、みなさんをお世話する仕事の方ですね。たとえば職員が引き上げる夜間に、万が一緊急事態があったとしても、すぐにRAさんが職員と連絡を取って対応する体制になっているそうだよ。あとは、レッドソックスの野球の試合にいきたいときなどは、帰りが門限より遅くなるので、必ずRAさんが同行・引率するというルールになっているそうだよ。

佐藤:RAさんは一緒に部屋でDVDを見てくれたり、ウェルカムパーティーを開いてくれたり、とても良くしてくださいました。年齢も近いのでいろいろお話ししたかったのですが、あまり話しかけられなかったのが心残りです。

松田:もちろん海外ということなので、日本と同じ感覚で行動すると危ないということはしっかり認識しておく必要はあるんだけども、サポート体制はしっかりしているという感じかな。英語の面はどう?そもそも英語好きだったの?

佐藤:私は嫌いでした笑。 あ、英会話は好きなんですよ。でも授業での英語はあんまり。

出澤:私も苦手でした。でも2週間だけですが、ずいぶん聞き取れる単語が多くなりましたよ。あと外国の人に対して、気持ちの面で、逃げ腰じゃなくなったのはとても良かったことだと思います。

松田:授業も英語だったんだよね?理解できた?

出澤:パット先生はほんとうにゆっくり話してくださるので、なんとか頑張って理解できました。わからない言葉はノートにメモしておいて、あとから調べたりもしましたよ。全部は分からなくても、大枠で話してくださっていることは分かりました。

佐藤:パット先生、課題が多いんだよね〜。

出澤:多かったね。

佐藤:最後の方とかは徹夜に近かったです!

松田:どんな課題?

佐藤:訪問した場所の感想を英語で書くとか。一生懸命頑張りました。

出澤:提出した課題のうち、いくつかはきちんと返却していただいて勉強になりました。

松田:実際にいってみて困ったことってあった?

佐藤:とにかく空気が乾燥しているところは大変でした。あと梓(=出澤さん)はシャンプーを現地で買ったのですが、海外のシャンプーはあわなかったよねぇ。

出澤:うん。

佐藤:シャンプーだけは日本から持っていった方がいい。

出澤:他に、私が困ったことは、スーパーで買い物をしたときに、そもそもレジが初めて経験するセルフレジで、しかも説明が英語とスペイン語でどうしようかと思いました。

松田:ああー、日本でもセルフレジちょっとずつ増えてきているけど、まだまだ普及してないもんねぇ。そういや2人は別々にプログラムに参加して、そこで友達になったの?それとも最初から2人で一緒に行こうって話をしたの?

佐藤・出澤:最初から一緒に行こうという感じでした。

松田:ボストン宿舎での部屋割りは?

出澤:申し込む時に、誰と相部屋になりたいかを書くところがあるので、お互いに相部屋がいいって書きました。だから同じ部屋でしたよ。2人部屋です。

松田:あ、部屋割り希望だせるんだ!それはいいねぇ。

松田:では次。研修内容について聞かせてください。もう2年前のことになるのですが、ちょっと思い出して頂いて、記憶に残る訪問場所は?

佐藤:いくつかありますが、最初にいったパブリックライブラリーは印象的でした。

パブリックライブラリーでの一コマ。こんな感じで解説を受けながら勉強を進めます。

松田:図書館見学ってことは本をみるの?

出澤:いや、本を読むというよりも建築を勉強する感じでした。図書館っていっても彫刻などが展示してあって、まるで美術館みたいなんですよ。

佐藤:アメリカで最古の公共図書館らしいです。ローマ数字の読み方も勉強しました。とにかく着いてすぐにいったので、あまりなにもわかっていず、それで逆に印象的だったということもあるかも分かりません。

出澤:他にはチルドレンミュージアムは良かったです。

松田:楽しいんだってねぇ!今年の夏期休暇中に、大谷津先生もボストンにご出張なさったんだけど、「チルドレンミュージアムは良かった!」としきりにおっしゃっていました。どんなところ?

佐藤:全てが体験型の展示になっているんですよね。子供たちが体験しながらいろいろなことを学べる形です。学芸員課程をとっている人は是非一度見てほしいと思います。

チルドレン・ミュージアムの「京の町屋」展示

出澤:日本展示のところでは京の町家がそのまま再現されていて、靴を脱ぐ日本の生活が体験できたりして、アメリカ人の子供たちが走り回っていました。

佐藤:布団体験コーナーなんかもあって子供たちが珍しそうにかぶっていました。とても可愛くて写真撮りたかったんですけど、アメリカだとあまり別の子供の写真などは撮らない方がいいらしくて断念しました。でも、日本の展示を見て、アメリカから見た日本を体感できたのはとても良かったです。日本にきている外国人観光客をみても、日本のどこに興味をもってらっしゃるのか分からないところもあるじゃないですか。でもアメリカにいくと、日本だと当たり前のことが珍しいこととして展示されていても、とても印象的でした。

松田:なるほど!それは面白そうですねぇ。写真の左下にコタツもあるね笑

佐藤:他にも、ハーバード大学は大学というよりは1つの街なんだというのを体験できて面白かったですし……くじらミュージアムでは、鯨と文化の関係を初めて考えてみる機会となって良かったです。上の写真がハーバード大学のなかの教会で、下の3枚がくじらミュージアムの写真です。

松田:ハーバード大学の写真きれいだねぇ!いいところいったなぁ、おい!

出澤:あとはイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館もよかったですねぇ。

松田:ボストンプログラムなわけですが、ボストン美術館はどうだった?

佐藤:こないだ世田谷美術館にきていたモネの「ラ・ジャポネーズ」がその頃はまだ修復中で、修復している様子をみることが出来ましたよ。

クロード・モネ「ラ・ジャポネーズ」(@ボストン美術館)

松田:研修とは別に、自由に外にでる時間ってどんな感じであるの?

佐藤:実習のある日は終わるのが夕方なので、街にでるという感じではないですね。門限もありますし。

出澤:ただプログラムの最後の方になって自由時間をとることができました。その休日を使って私たちはニューヨークトリップに参加しました。これは別料金になるのですが。

ニューヨークトリップの様子。おお!かっけーっすよ!まさにアメリカ・ニューヨーク!!歩いてみたいっ!

松田:オプショナルツアーみたいな?

佐藤・出澤:そうそう。

出澤:ニューヨークトリップの日は本当に観光という感じでニューヨークを一通り案内してもらいました。

松田:自由の女神とか?

佐藤・出澤:そうそう笑

佐藤:他にもメトロポリトン美術館とか。

佐藤さんが買ったお土産の写真をもらったので、ここで一気に紹介。アメリカンだ!トレーナー、カッコイイ!

松田:さて、話変わるけど、お二人は木下ゼミ(西洋美術史ゼミ)所属だよね。研究テーマはもう決まった?

出澤:私は18世紀フランスのフラゴナールという画家の「読書する娘」を研究したいと思っています。

佐藤:梓は入学した時から研究したいこと決まってたよね。すごいよね。

出澤:高校の時に教科書でフラゴナールみて、いいなぁと思って。

松田:ちなみにボストンではフラゴナールの絵はみられた?

出澤:はい。「読書する娘」は別のところにあるのですが、ボストン美術館でもメトロポリタン美術館でもフラゴナールの絵を何点かみることができて、とても勉強になりました。

松田:佐藤さんのほうは?

佐藤:私のほうは最初から西洋美術史やろうと思っていたわけじゃないんですよね。実は歴文にはいったときは考古学やりたいなぁと思っていたんですが、「発掘すると虫いるし……」とかおもっちゃって笑

松田:そら穴ほるんやから普通に虫おるやろ笑

佐藤:虫はダメなんですよ~。それでどうしようかなと迷っていたんですが、学芸員課程を学ぶなかで、たくさん美術館を回るようになって、美術史勉強したいなと思うようになりました。

松田:テーマも決まった?

佐藤:はい。バーン・ジョーンズの「眠り姫」の絵を中心に分析しようかなと思っています。ボストンには「眠り姫」そのものに関連する絵はなかったのですが、バーン・ジョーンズの絵はみることができましたよ。

松田:まぁ、歴文三大鬼ゼミの1つ、木下ゼミですから、二人ともしっかりしごかれて下さいな笑

松田:ではそろそろインタビューっぽくしめようか。ブログをみている歴文生や受験生になにかメッセージあるかな。

出澤:実際行かないとわからないこともたくさんありました。迷っているんだったら行ったほうがいいと思います。

佐藤:梓にうまくまとめられてしまった・・・笑

松田:メッセージじゃなくて、感想とかでもいいよ。

佐藤:最初の海外がボストンで良かったというのはすごく思います。海外での生活で戸惑うことは職員さんにいろいろとレクチャーしてもらうことができて自信がつきました。1年生の2月にボストンに行ったのですが、また海外を体験してみたくなって、1年後の2月にもロンドンにもいったんですよ。

松田:さらに、次の2月にはまた「ヨーロッパ歴史演習」プログラムへの参加を検討しているんだって?

佐藤・出澤:はい、いま相談してるところです。

松田:海外にでていく本当にいい弾みになったよね。

出澤:あとはボストンの授業で、日本のことについて質問されているのに、答えられないことが結構あって、もっと勉強しなきゃなって思いました。

松田:そういう悔しい体験があって、はじめて勉強のモチベーションもあがってくるもんねぇ。。。ではでは、今日はお忙しいところお時間を割いて下さってありがとうございました!

佐藤・出澤:ありがとうございました!

松田:来週はもう秋桜祭だね。佐藤さんは秋桜祭実行委員、出澤さんはサンチャートで、それぞれ中心になってやっていらっしゃるんですよね。頑張って成功させて下さいね!

シャキシャキ感性派の佐藤さんとおっとり論理派の出澤さん。雰囲気違う2人なんだけど、楽しくお話ししました。